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206CCのCCとは、クーペ&カブリオレの意味。電動メタルトップの採用によって、クーペとオープンカーという2つのキャラクターをスイッチひとつで切り替えることができるのが最大の特徴だ。そんな“1粒で2度美味しい”キャラクターが人気を呼び、発売当初は10カ月〜11カ月待ちという長いウェイティングリストができたが、導入から約1年が経過し、現在の納車待ちは1カ月〜2カ月とようやく落ち着きが出てきた。そこで満を持して登場したのが、206CCと同じボディに2リッターエンジンと5速マニュアル・ミッションを組み合わせたスポーティーモデルの“206CCS16”である。クーペ&カブリオレにスポーティーな走りという要素を加えたS16は、まさに“1粒で3度美味しい”クルマといっていいだろう。価格は290万円。従来からある1.6リッターモデルに対して15万円高の設定だ。 |
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外観を見る限り、ノーマルCCとの違いはほとんどない。フロントのエアダムスカート形状とタイヤサイズ
(195/55R15から205/45R16にアップ)が識別ポイントだが、それも指摘されて初めて気付く程度のもの。クーペ&カブリオレのほか、フランス語では“Coup
de Coeu”(ハートの一撃)という意味を持つCC特有の可憐なルックスは100%健在だ。メタルトップの操作はいたってシンプル。まずは頭上2カ所のフックを外し、次にフロアコンソールにあるスイッチを指先で引き続けるだけでルーフがふたつに折り畳まれながらトランクリッドのなかに吸い込まれていく。所用時間はフックを外す操作とサイドウインドウを降ろすのに掛かる時間を除けば20秒程度。すべて含めても30秒ほどで完了する。
ノーマルCCと同様、法規上の定員は4人だが、後席はお世辞にも快適とはいえない。シートバックは直立しているし、スペースもミニマムだ。2+2として、普段は脱いだジャケットやバッグの置き場として活用するのが正解である。ただ、トランクスルー機能はないものの、クローズド時のトランクは幅も奥行きも深さも驚くほどたっぷりしている。オープン時は、ふたつ折りにしたメタルトップが割り込んでくるのでかなり小さくなってしまうが、それでもボストンバッグ2個程度なら余裕で収納可能だ。
ステアリングの位置は右側のみ。足下に侵入したホイールハウスの影響で206の足下スペースは狭い。そこに3本のペダルを置いているため、ペダルレイアウトは多少窮屈になっているが、幅広な僕の足形でもさほど違和感はなく操作できた。とはいえ、ホイールハウスとの干渉を避けるため、ペダルが全体的に手前へ出てきている関係で、足に合わせてセットするとステアリングが若干遠くなる傾向にある。ルノー・ルーテシアやVWポロなど、最近の欧州車には出来のいい右ハンドル車が多いだけに、プジョーにももうひと頑張りしてもらいたいところである。
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ギアを1速に入れ、やや重めのクラッチペダルをミートすると、スポーティなサウンドを発しながら小気味よく加速していく。やはり、1.6リッター+4速オートマチックとは全く別モノの加速感である。ホットハッチ派でもこれなら十分に満足できるだろう。206CCは女性ユーザーがかなりの割合を占めているが、S16の導入によって男性ユーザーにも強くアピールすることになりそうだ。
オープンカーはボディ剛性の面で不利なだけに、45扁平の固いタイヤが乗り心地にどんな影響を与えているかは気になるところである。結論からいって、快適性はノーマルCCの方が優れている。そもそもCCのボディは、オープンカーとしては決してヤワな方ではない。しかし、45扁平のタイヤはさすがにオーバースペックのようで、荒れた路面では振動の減衰に甘さが出たり、1速フル加速でタイヤが暴れたりといった、粗っぽい挙動を示してしまう。とはいえ、タイヤのグリップ性能が上がった分、コーナリングスピードは向上しているし、2リッターエンジンとマニュアル・シフトによる元気な走りっぷりは大きな魅力だ。カッコいいオープン・スポーツカーは欲しいが、マツダ・ロードスターやトヨタMR-Sといった2シーターモデルでは、いくら何でも使い勝手が悪い・・・・・。そんな人には打ってつけの1台といえる。
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