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トヨタ アルファード
緊急試乗レポート トヨタ アルファード
トヨタ アルファード
ニューモデル
(2002年5月22日発表)
 
レポート 佐野 弘宗
写真 中野 英幸
取材協力 :トヨタ自動車株式会社(2002年5月29日取材)
※それぞれの写真をクリックすると拡大表示します
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トヨタ アルファード プロフィール
トヨタ アルファード トヨタの最上級ミニバンである“グランビア”と“グランドハイエース”が、宿敵“ニッサン・エルグランド”のフルモデルチェンジと時を同じくして全面改良。車名が“アルファード”に改められてデビューした。エルグランドが正常進化的モデルチェンジを果たしたのに対して、アルファードは、これまで欧州向け商用バンとの関係によって採用されていたFRレイアウトからついに脱却。完全なる乗用専用設計のFFミニバンに生まれ変わっている。
 3リッターV6と2.4リッター直4を積むFFミニバン、という成り立ちからもお判りのように、基本コンポーネンツはホイールベースも含めて、同社のエスティマと共通である。スタイリングは弟分のヴォクシー/ノアのシルエットを拡大し、それにクラウンのグリルを融合したといった印象だが、巧妙なデザイン処理が施されたオーバーフェンダー(実際には見た目ほど張り出してはいない)など、押し出しの強さや視覚的な安定感、ダイナミックな雰囲気は、エルグランドとはまたひと味違った魅力を備えている。


オーソドックスな内外装はいかにもトヨタ的
トヨタ アルファード 今までにないモダンさを強調する新型エルグランドに対して、アルファードのインパネはまさに“トヨタ・テイスト全開”といったところ。ナビゲーション・システムのモニターを中心にしたエアコン吹き出し口の位置、スイッチ配列、ジグザグゲートのATセレクターなどの操作系ハードウェアから、木目調パネルやカラーリングに至るまで、最近のトヨタ・インテリアの統一感は、メルセデスにも匹敵するほどの徹底ぶりだ。BMWやニッサンのような目を引くアイデアはないが、たいした予備知識がなくても、例えばナビゲーション・システムなどはサクサクと操作できる。
 セカンドシートおよびサードシートのロングスライドやサードシートに左右跳ね上げ式を採用している点は、ライバルのエルグランドをはじめとする最新ミニバンの定番アレンジと同じ。2列目の回転機能で対座が可能な7人乗り、8人乗りに加え、セカンドシートにスライド式オットマンを備えた7人乗り(回転対座はできない)も用意されている。エルグランドのマルチ・センターシートのような新しいアイデアはないものの、各シートスペースや居住性はエルグランドとほぼ同等といっていい。だが、リアゲートが自動で閉まる“パワーバックドア”は、今のところアルファードだけの親切装備。リアゲートの開閉作業は、背の低い女性にとって重労働であるだけに、今後、ライバルたちが追随して採用する可能性は高い。
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走りの高級感ではエルグランド、軽快感ではアルファード
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 最近のトヨタ車は、実は軽量化にもかなり力を注いでいる。たとえば、V6エンジンの2WD同士で比較すると、エルグランドの重量が2トン前後なのに対して、アルファードは1850kg前後と、約150kgもトヨタの方が軽いのだ。エンジンそのものの実力は、排気量の大きいエルグランド(240ps、36.0kg-m)がアルファードのV6(220PS、31.0kgm)に優るのは当然だが、実際の走りでは全開加速、追い越し加速、そして、上り坂といったあらゆるシチュエーションで、両車の動力性能に体感するほどの差はほとんど見られない。ちなみに、2.4リッターエンジンでも実用性に不満は全くないが、静粛性などを含めると、やはりトヨタのこの“トップ・オブ・ミニバン”には、V6ユニットがベストマッチだろう。

トヨタ アルファード 最近のトヨタは、背の高いクルマにおけるハンドリングの味付けが本当にうまい。アルファードもその例にもれず、ほどよく抑えられたロールスピード、しなやかなダンピング、路面の情報を的確に伝えてくれるステアリングなど、ワインディングロードでも安心感のある走りを味わわせてくれる。実際には、運転席の着座位置はエルグランドより高いが、ドライブしているとアルファードの方がずっと低く感じるから不思議だ。すなわち、それだけ安心感が高いということになろう。とはいえ、高速域での静粛性やFRならではの自然で高級感のあるステアリング・フィールといったところでは、エルグランドに分がある。
 つまり、同時にデビューを果たした最上級ミニバン2台だが、ちょっとしたコーナリングも楽めるのがアルファードで、高速ロングドライブにドンピシャなのがエルグランド、といったところだろうか。両車のそうした味が、セルシオとシーマの印象にもピタリと当てはまるところが何とも面白い気がする。




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