
取材協力:日本ゼネラルモーターズ株式会社(2001年7月5日取材)
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ニューモデル
(2001年6月4日発表)
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今回、日本に上陸したのは、オペルの最多量産車であり、ファミリーユースを意識したアストラ・シリーズ初のクーペである。グレードはオンリーワン。右ハンドルの4速ATのみと割り切っている。
特徴的なのは、やはりそのスタイリングだろう。最近の流行にならってやや背が高いものの、ベルトーネの手によって典型的な"正統派クーペ"のカタチを採っているのだ。ちなみに、ハッチバックではない。れっきとしたトランクを持つクーペである。もともとオペルは、スタイリッシュなクーペを生み出すことを得意とする。GT、マンタ、カリブラ・・・・・・。今回のアストラ・クーペはそういった"正統派クーペ"の流れを踏襲しているのだ。
顔つきはセダンのアストラそのものだが、サイドからリアに流れるラインは、セダンの家庭的な雰囲気とはまったく決別している。また、室内についても、ファミリーカーがベースにあることを伺わせないほどスポーティな雰囲気が漂っている。取り立てて奇抜なデザインではないが、そこかしこに遊び心を感じさせるのである。 |
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クーペが搭載するエンジンは、直列4気筒2.2リッターDOHCのECOTEC。最高出力は147馬力。アルミ合金ブロックのこのロングストロークユニットは、全域においてフラットなトルク特性が特徴である。
決してパワフルではないし、劇的なパワーの盛り上がりを秘めているわけでもない。下から上まで、ただ無機質に回転が上昇するといった印象だ。だから、「刺激的なパワーユニットか?」と聞かれたら、「イマイチだ」と正直に答えなくてはならない。ボディ形状や勇ましいエンジンサウンドを思えば、特性にもっと躍動感が欲しいところである。だが、裏を返せばトルクの谷がないわけで、市街地での乗りやすさ、扱いやすさは申し分なく、取り立てて不満を感じるようなことはない。
足周りはかなりハードである。路面の凹凸をガシガシと拾う。ハンドリングはシャープだとはいえないが、それでもコーナリング中にグラグラッとロールすることはない。
もともとパワーステアリングのアシスト量が少なくて操舵感は重いし、ブレーキのタッチを含めて体に触れるものすべてがハード傾向に味付けされている。そういった重さや硬さから、こいつが"走り"を意識したモデルであることを知らされるのだ。 |
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ところで、このアストラ・クーペが実は姿を変え、超過激なレースとして知られるドイツ・ツーリングカー選手権シリーズで活躍しているのをご存知だろうか。試乗する前、レポーターの頭には、そのレースでの雄姿が焼きついていたため、市販のモデルも速さを求めたスポーツカーなんだろうな、と想像していたが、実際にステアリングを握ってみると、オシャレな雰囲気に、ちょっとスポーティな走りを盛り込んだストリートユースのクルマであることを感じ取った。
峠を攻めるクルマではない。都会を颯爽と流す、といった使い方がお似合いだ。クーペの使い方としてそれが正しいのかどうかは別にして、たとえばブティックで購入したドレスなりジャケットなりをトランクへ放り込み、帰り際にオープンカフェでお茶をする、そんなシチュエーションこそが、ベストマッチするクルマではないかと思う。
そんな用途を意識しているからこそ、オートマチックだけが設定されているのだろうし、いい音を響かせるナカミチ製オーディオの存在意義もそれなら納得できる。
日本のマーケットは、残念ながらミニバン・ブームに押され気味。クーペを選択することが、時代に逆行した行為と受け取られがちだが、だからといって、所帯じみたミニバンが街に氾濫した光景も異様といえば異様。こんな時代だからこそ、自己主張の手段として躊躇うことなくクーペを選んで欲しいし、没個性の時代に反抗して欲しい。流行に影響されてばかりでは、なんだか悲しい気がする。
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