
取材協力 :新西武自動車販売株式会社(2001年8月22日取材)
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ニューモデル (2001年7月25日発表) |
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今後、シトロエンは社名の頭文字である"C"と、セグメントを表わす数字を組み合わせたネーミングを採用していくという。栄えある新ネーミング一号車となったのが、エグザンティアの後継モデルであるC5だ。今回、日本に導入されたのは、2リッター直4エンジンを積む“2.0”と、3リッターV6を積む“V6エクスクルーシブ”の2グレード。これに加え、10月頃にはステーションワゴン版の販売が始まる予定だ。
シトロエンのアバンギャルドなクルマ造りのファンは多いが、プジョー傘下に入ってからのシトロエンは、プジョーの兄弟車を造るようになってしまった。C5もクサラ(306ベース)やサクソ(106ベース)と同じく、プジョー406をベースとしている。口の悪い人は「プジョロエン」などと言うのだが、C5の場合、ばねとダンパーの代わりにオイルとガスを使ったシトロエン独自のサスペンションを搭載するなど、クサラやサクソよりはずっと"血中シトロエン濃度"が高いのが特徴だ。
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C5はかなり大きなクルマだ。エグザンティアと比べると全長は10cm近く長い。まあ、端的にいってしまえば、プジョー406とほぼオーバーラップするサイズになったということだが、全高に関しては406より50mmも高い。エグザンティアがもっていたスリークさが失われたことを惜しむ声も出てくるだろうが、より多くの人にアピールするのはC5だと思う。ただしリアエンドのデザインはちょっと地味め。その点、遅れてデビューするステーションワゴンのお尻はかなり強いインパクトをもっている。おそらく、より高い人気を獲得するのはステーションワゴンのほうだろう。とはいえ、セダンにも秘密兵器が備わっている。C5はどこから眺めてもセダンに見えるが、テールゲートを持ち上げるとリアウインドウが一体になって持ち上がる"ハッチバック"構造をもっているのだ。巨大な開口部と分割可倒式リアシート、頼もしいトランク容量の組み合わせは小型ステーションワゴンを凌ぐ使い勝手を誇る。
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2.0が積むのは406と同じ2リッター直4。このエンジンは、優れた静粛性、太い低中速トルク、スムースな回転フィールという優れた資質をもつ一方で、406の場合はアイドリング中の振動の大きさが気になった。その点、C5ではエンジンマウントの煮詰めが進んだようで、エアコンをオンにしたままDレンジで停止しても、気になる振動はほとんど伝わってこない。これは大きな進化である。V6エクスクルーシブの3リッターV6はさらに力強く、スムースで、静粛性も高い。僕としては2リッターでも十分だとは思うが、予算に余裕があるなら3リッターを選ぶ価値は大いにある。
ハイドラクティブ2からハイドラクティブ3へと進化したエグザンティアのサスペンションは、高速道路や悪路での自動車高調整機能もさることながら、優れた乗り心地を提供してくれるのが最大の美点だ。エグザンティアは良路での乗り心地は抜群だったが、鋭い段差ではガツンという粗っぽいショックを伝えてきた。その点、C5はあらゆる路面でマイルドかつ揺れの少ないフラットな乗り心地を示してくれる。限界領域のコーナリングはリアにマルチリンクサスペンションを採用する406(C5はトレーリングアーム式)に軍配があがるが、乗り心地で選ぶならC5だろう。
一方、エンジンをかけたとき、停止したとき、走り出すときなどに油圧が発生し、まるで生き物のように車体がグイッともちあがったり沈み込んだりするハイドラクティブ特有のクセ=味は、ほとんど影を潜めてしまった。シトロエンファンにとっては少々寂しい感じもあるだろうが、より多くの人から好まれる味つけになったのはたしか。そういう意味ではシトロエンらしさは薄れたが、独特のフラットライドや体全体をソフトに包み込んでくれる絶品のシートなど、フランス車らしさは依然として色濃く残っている。親会社のプジョーが脱フランス流のクルマづくりを志向するなか、フランス流を貫き通そうとしているシトロエンの存在を貴重だと感じるのは、きっと僕だけではないだろう。
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