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ダイハツ ムーヴ
取材協力 :ダイハツ工業株式会社
※それぞれの写真をクリックすると拡大表示します

緊急試乗レポート ダイハツ ムーヴ
ダイハツ ムーヴ
フルモデルチェンジ
(2002年10月15日発表)
 
レポート:
佐野 弘宗
写真:
中野 英幸
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ダイハツ ムーヴ プロフィール
ダイハツ ムーヴ
ダイハツ ムーヴ
 ここ1年ほどの軽自動車マーケットは、かつてのスズキ・ワゴンRによる一極支配の構図が崩れてきた。特に最近数ヵ月はマイナーチェンジ直後にもかかわらずワゴンRは苦戦を強いられており、ホンダ・ライフ、三菱eKワゴン/スポーツ、ダイハツ・ムーヴ(旧型〜新型の過渡期も含む)、スズキ・ラパンなどと横一線の争いとなっているのである。そんな群雄割拠の軽自動車戦線で「一歩抜け出すのでは!?」と思わせるのが、ついにフルモデルチェンジとなった新型ムーヴである。
 ボディは基本構造から刷新されたが、ノーマルィとスポーティイメージのカスタムという2種類のボディが用意されるのは従来どおりで、リアゲートは基本の横開きタイプのほか、主要グレードでは跳ね上げタイプも選べるという親切設計だ。エンジンは3気筒NA、3気筒ターボ、4気筒ターボの3本立てで、NAは“☆☆☆”の超−低排出ガス、両ターボは“☆☆”の優−低排出ガス認定を受けている。また軽自動車の常識を覆す衝突安全性の高さも新型ムーヴの売りで、フロント&サイドのエアバッグはもちろん、前席カーテンエアバッグ、前席アクティブヘッドレスト、ブレーキペダル後退防止機構…といったメカニズムによって欧州の衝突安全基準までクリアしたほか、カーtoカーの衝突安全性にも真剣に取り組んだという。ダイハツの事実上のフラッグシップとしてまさしく“スキなし”といった印象である。


妥協のないシートの仕上がり
ダイハツ ムーヴ
 カスタムとノーマルのボディデザインは単にフロントマスクの違いだけではなく、ハイマウントブレーキランプも含めたテールランプユニットの形状も異なっている。分かりやすくいうと、カスタムは見た目にリアゲートが垂直に近くなっており、全体のスタイリングバランスはカスタムに軍配が上がると思う。自慢の“90度開きドア”は数字的にはライバルとわずかな違いとはいえ、実際に見るとちょっと感動的なくらいにガバッと開く。
 またカスタムRにはチルトステアリングと運転席シートリフターが標準装備(Rにメーカーオプション)され、安価な軽自動車では妥協されがちなドライビングポジションにも手抜きはない。ダッシュボードをはじめとする品質感の高さも、同社のMAX、コペンに続いて他社を圧倒するものがあるし、また軽自動車では最も気になる左右2名乗車時の余裕も謳い文句どおりにクラストップといっていい。気になるリアシートもライバルのワゴンRに追従して、左右独立の前後スライドに、シートバックに連動して座面が沈み込むワンモーション荷室フラットを組み合わせた。しかも250mmのスライド幅(ワゴンRは105mm)やトランク床下収納などワゴンRにキッチリと差をつけてくるあたり、これまた“スキなし”である。
ダイハツ ムーヴ
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クラスを超えたパッケージングの妙
ダイハツ ムーヴ
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 乗り心地とハンドリングが高度にバランスしたフットワークに、リッターカーも含めても優秀といえるしっとりとしたステアリングフィールを加えた新型ムーヴの乗り味は、MAX同様にクラストップ級と断じていいと思う。ボディ剛性感も軽自動車ではトップにあり、これだけの剛性と側面衝突の安全性を確保しつつ室内幅を80mmも拡大した執念には頭が下がる思いだ。NAエンジンの“街中では十分でも高速は少々ツライかも”という印象はライバル他車と大差はなく、ファーストカーとして“ガンガン”乗りたいならやはり3気筒ターボを選ぶべきだろう。カスタムの最上級グレード“RS”系にのみ用意される4気筒ターボは、高回転まで引っ張った時のスムーズさや静粛性こそ3気筒に優るが、実用域から高速の追い越しの力強さなど、ほとんどの領域で3気筒の方が好印象だった。
 ファーストカーとして選ぶなら3気筒ターボ、個人的にはスタイリングも まとまった“カスタムR”を選びたい。価格こそ130万円と少し高めで、ま
ダイハツ ムーヴ
た跳ね上げドアの選択肢こそなくなるが、これならチルトステアリング+シートリフターも付いて“ムーヴのすべて” が堪能できる。とにかくあらゆる視点から客観的に点数をつけたとすれば、新型ムーヴは現時点で圧倒的にトップに立つ完成度を誇ることは間違いない。ハッキリいってムーヴを選ぶかどうかは“価格と好みの問題”といえるが、新型ムーヴの登場によって軽自動車マーケットの勢力分布がどう変わるかは興味深い。
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