“ポルシェ・ボクスターのトヨタ的縮小版?”ともいえる特徴的なスタイリングはもちろん基本的には変わっていない。 全車共通に丸型フォグランプを備える新デザインのフロントバンパーをはじめ、ヘッドランプは上方アウト型にプロジェクタースモールランプを埋め込んで、ベースもマルチリフレクタータイプとなり、新デザインのテールランプ、クリア色となったサイドマーカー、奥行きのあるデザインとなったサイドインテーク、新デザインのリアグリルガーニッシュ、大型マフラーカッター(SエディションとVエディションのみ)、そして前出の大径化されたリアタイヤ……といった手が入っている。 発売後2〜3年で実施される国産車のマイナーチェンジでは“オリジナルのバランスを崩してしまう”という逆効果のパターンも少なくないが、このMR-Sではどの変更ポイントの非常に効果的だ。 とくに大径リアタイヤと新しいフロントバンパーによる“視覚的な安定感、低重心感”の向上は明らかで、スポーツカーならではの魅力は確実に増している。 デビュー当時から“質感が不足気味”という指摘を受けていたインテリアも手が入っている。こちらも基本的なデザインはそのままに、エアコン吹き出し口のノブや空調ダイヤルの周囲、ドアグリップ、ドアのツイータースピーカー周囲などにクロームメッキリングを挿入し、さらにメーター類やダイヤルの目盛りをすべて細かくしている。またオーディオ照明の暖色系のアンバーになり、ファブリックのシート表皮を穴あきタイプにし、パワーウインドーに挟み込み防止機能を追加した。MR-Sは実際に安価なクルマだから、個人的には“安っぽい”こと自体は悪いことではないと思う。その意味では従来型でもとくに不満と感じなかったが、まあ市場やユーザーの評価を考えれば、こうした変更も当然だろう。少なくとも前記のような逆効果にはなっていない。