
取材協力 :ボルボ・カーズ・ジャパン(2001年8月2日取材)
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ボルボS60のなかで最もリーズナブルなモデルが、2.4リッター5気筒の自然吸気エンジンを積む"S60-2.4"である。2001年1月の発売からすでに累計受注台数が1255台(2001年7月26日現在)を数えるS60だが、そのうちの55%以上をこの2.4が占めるという。
価格は395万円。ボルボは、S60のライバルとしてメルセデス・ベンツCクラス、BMW3シリーズ、アウディA4といったドイツ産プレミアムコンパクトをあげるが、S60-2.4の直接的なライバルは、とりわけメルセデスならC180、BMWなら318i、そして、アウディならA4の2.0といった最もベーシックなモデルたち。ほぼ同等価格となるこれらのライバルが、どれも2リッター以下の4気筒エンジン(パワーは118馬力〜130馬力)なのに対して、S60は170馬力の2.4リッター5気筒を積むから最もパワフル。しかも、ワイドなボディのFFレイアウトで室内空間が広い点が最大の売りといえるだろう。
上級グレードとの違いは、5速ATマニュアルモードの"ギアトロニック"や運転席パワーシート、本革ステアリングホイールなどが省かれるほか、標準のアルミホイールが15インチ(他グレードは16インチ)になり、クルーズコントロールやオーディオコントロールなどのステアリング周辺の機能が省かれることがあげられる。
もっとも、安全装備やオーディオなどの実質的な機能にはまったく差はなく、400万円近い輸入車としてはまったく文句なしといえる。
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今回試乗したS60-2.4は"ベーシックパッケージ"という30万円のパッケージオプションが備わっていた。これは本革シート、運転席パワーシート、16インチアルミホイール、電動ガラスサンルーフという単品オプションなら71万円相当の装備をセットにしたもの。とくに16インチホイールの視覚的効果は絶大だし、本革パワーシートやサンルーフまでセットされるから、かなりの買い得アイテムといえる。
シリーズ中で最もベーシックなエンジンとはいえ、1490kgのウェイトに2.4リッターエンジンだから、当然のごとく不満などあろうはずもない。「定員フル乗車で急勾配をのぼる」などというシチュエーションでは、パワフルな2.4TやT6がさすがに恋しくなるが、エンジンパワーはいくらでも欲しくなるもの。少なくとも体感上はC180や318iにまったく引けを取らない。足まわりもソフト側に振られているが、ワイドトレッドを売りにするS60はライバルと比べても総じてスポーティな味つけである。
ただし、今回試乗した16インチ仕様に限っていうと、路面の細かいギャップをもう少ししなやかに吸収して欲しい気がした。荒れた路面をそれなりのペースで駆け抜けると足元がドタバタと暴れ、そうなるとボディ剛性感も「あと一歩!」と感じられてしまう。標準の15インチならもっと上品な乗り味になっているはずだが、ルックスでいえば16インチのほうが圧倒的にグッドバランス。395万円という価格、そして、ボルボの狙っている市場が名門ブランドのひしめくプレミアムクラスといことを考えると、16インチホイールのままもう少し余裕のある乗り心地を実現してくれれば……、というのが正直なところだ。
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ボルボ自ら"4ドアスポーツクーペ"と表現するように、Cピラーが大きく寝た流麗なプロポーションが自慢のS60だが、全高は1430oと見た目ほど低くはない(これには1815oという全幅とのバランスも効いているはず)。また、2715oという最新世代らしいロングホイールベースもあって、175pを超える男性が前後に座ってもリアシートはゆったりとしているし、毎日、大人4人が乗るような使い方をしても不満はない。すなわち、S60は紛うことなき4ドアサルーンである。
さらに、6対4の可倒式リアシートバックに加えて助手席シートバックも前に倒せるから、丸めたカーペットのような長尺物も積めるし、今やヨーロッパ車にも常識となりつつあるカップホルダーは、アクセサリー追加すると合計5個となる。さらに、ゴミ袋などを吊り下げることができるバッグホルダー、トランク12Vソケット、ラゲッジネット、コートハンガー、アクセサリー用ブラケット……と、国産RVに匹敵する便利装備は輸入サルーンとしては圧倒的。このあたりは、さすがエステート(ワゴン)で鍛えられたボルボといえるだろう。
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