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ボルボ XC70
取材協力 :ボルボ・カーズ・ジャパン
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緊急試乗レポート ボルボ XC70
ボルボ XC70
新型車
(2002年10月30日発表)
 
レポート 島崎 七生人
写真 中野 英幸
ボルボ XC70 クルマ総合カタログ
ボルボ XC70 新車 見積もり

ボルボ XC70 プロフィール
ボルボ XC70
ボルボ XC70
 北米市場で人気の高いSUV。そのなかですっかり“定番”となったのが、ステーションワゴンの4WDモデルをベースに、車高を高め、より多用途性を追求したタイプ。スバル・アウトバック(日本名=ランカスター)などが先駆“車”として有名だ。

 実はボルボもこの市場に早くからモデルを投入していた。新たに“XCシリーズ”と呼ぶことになったラインがそれ。最初のモデルは先代のV70時代に登場し、日本市場へも97年に投入された。そして2000年には、フルモデルチェンジを果たした現在のモデルにスイッチ。日本の輸入車市場でボルボが“ハイブリッドプレミアムセグメント”と呼ぶこのクラスには、実はBMW X5、メルセデス・ベンツML、アウディ・オールロードクワトロなど強豪がひしめくが、その中でボルボは、2002年1〜10月の販売実績で1位。世界市場でも日本の“XC人気”は、アメリカ、カナダ、スウェーデンに次いで4位だそうだ。  その2003年モデルが登場した。前述のとおり車名が従来のV70 XCからXC70に変わったのがニュース。さらにS60と共通の電子制御AWDシステムが採用されたのもトピックだ。


実用性と癒し空間の適度な調和
ボルボ XC70
 ロードクリアランスは215mmとたっぷり、トレッドもノーマルのV70より45mm広いXC70のプロポーションは、相変わらず実に逞しい。エクステリアではバンパー〜フェンダーアーチ〜サイドシル部と連続した樹脂製のプロテクターが特徴で、スマートなボディスタイルと、ワイルドなプロテクター部分との巧みなコンビネーションにより、独特のムードを放っている。今回の試乗コースとなった北海道の大自然と対峙させても、その凛々しさが“キッ!”と際立っていた。なおXC70では標準装着のルーフレールは、専用の高荷重(100kg)用だ。

 インテリアも相変わらずの“癒し系”だ。試乗車(XC 2.5T)にはオプション扱いの“ ベーシックパッケージ”が組み込まれており、本革シート、CD/MDプレーヤー付きハイパフォーマンスオーディオを始め、装備内容は充実。手袋をしていても操作可能にデザインされたというスイッチ類など、機能的なのにクリーンな室内は心地よく、身体全体を“タプッ!”とおおらかに支えてくれるシート(目の粗いステッチはXC専用)も快適。キーを抜いた状態では助手席パワーシート(ベーシックパッケージ装着車)の操作がキャンセルされ、バッテリーへの負担を抑えるなど、キメ細かな配慮もされている。  25度と30度の2通りのリクライニング角度が選べる後席も快適。この後席は4対2対4の3分割が可能で、中央部分は裏返して肘掛けにできるほか、ここに専用のクーラーBOXをセットして使うこともできる。
ボルボ XC70
ボルボ XC70 ボルボ XC70
ボルボ XC70


快適な乗り心地にも光る基本性能の高さ
ボルボ XC70
ボルボ XC70
 今回の試乗は雪上の実力も試せるようにと、北海道にステージが用意された。このため試乗車の装着タイヤも、ミシュランのスタッドレスタイヤ(標準タイヤは専用のピレリ・スコーピオンSTR)が装着されていた。  まず市街地の除雪された一般道を走ってみると、新たに2.5リッター(従来は2.4リッター)へと排気量をアップさせ、特性もより実用向きにリファインされたエンジンの扱いやすさを実感。ライトプレッシャーターボは元来スムースな加速感が魅力だったが、それに力強さが上乗せされている。また、やや性急な加速を望みたい場面でもアクセルを軽く踏み込むだけで事は足り、感覚的には3リッタークラスの加速感でXCのボディを引っ張ってくれる。乗り心地はサスペンションがしっかりとストロークしてくれ、当たりの柔らかさを特徴としており、ファミリーカーとして申し分のない実力だ。

 そしてスノーステージで走らせてみたXCの走破性も、実に信頼感の高い印象だった。“電光石火”のレスポンスとボルボが説明する新AWDシステムはセンサー、作動系ともに電ボルボ XC70子制御化され、緻密な制御と反応の早さが特徴。なので、一般的な使用の範囲では、まるでそうしたAWD制御が行われていることに気づかないほど自然かつ敏速にトルク配分がなされている。たとえば低μ路面のスタンディングスタートを試しても、クルマはまったくスリップせずにスッと前に出る。またコーナリングでも、物理の法則に逆らわないスピードでアクセルをONにしている限り、ラインをトレースしようとしてくれる。215mmのロードクリアランスとともに、こうした場面のひとつひとつで、XCはその本領を発揮してくれるというわけだ。“機能とロマンの融合”ちょっとスカして言うなら、そんなクルマである。
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