地球環境問題には様々あるが、世界的規模で最も重要視されているのが、地球全体の平均温度が上がる“地球温暖化”である。地球温暖化はこれまでの気候風土の急激な変化、生態系の破壊、海面上昇をもたらす。
地表部分が生物の生存に適した温暖な気候に保たれているのは、二酸化炭素などを含む大気が太陽熱の吸収と放射のバランスを保つ“温室効果”を持つからだが、二酸化炭素(CO2)をはじめとする温室効果ガスの濃度が高まると、そのバランスが微妙にくずれて地表気温が上昇する。
地球規模での平均気温はこれまでの1万年で約1℃上昇したといわれるが、その上昇幅は近年になるほど大きく、IPCCが2007年に発表した第四次報告書によれば、その上昇は最近100年間で0.7℃以上、とくに20世紀後半での上昇が顕著だという。現在の気温変化には多くの要因があるが、20世紀後半からの温暖化は「人間の文明活動による人為的な温室効果ガス(CO2やメタンガスなど)の大量排出が原因の可能性が非常に高い」とされており、これ以上の深刻な地球温暖化や気候変動を防ぐために、世界的なCO2排出低減がさけばれている。さらに同報告書の推計では、このまま温室効果ガス排出削減策が実施されなければ、2100年までに世界の平均気温は1.8〜4℃、最大では6.4℃上昇するとされる。
世界のCO2排出全体のうちでクルマを含む運輸部門のCO2排出は約2割、そのうちの約6割が自動車によるものといわれ、自動車のCO2排出のさらなる低減が求められている。そこでハイブリッド車も含めた燃費基準の強化、さらには単独ではCO2を排出しない電気自動車や燃料電池車の普及などがクルマにおける地球温暖化対策の切り札と考えられている。