レアメタル(希少金属)とレアアース(希土類)は、合金の構造材や電子材料などとして使用される非鉄金属の総称。
いずれも金や銀などの貴金属に比べれば地殻中の存在量は多いものの、ほとんど単独で存在することがなく、他の金属鉱石中に含まれる形で採掘される。その含有割合は非常に微量で、使用用途が限られる割には精錬に大きな手間とコストがかかってしまう。故に流通量は自ずと少なくなり、それがレア(希少)と表現される最大の理由ともなっている。また、その産地が中国、アフリカ、ロシア、南米などに偏在していることも、取引価格の流動化を生む原因だと指摘されている。
今後の自動車業界に深く関わってくるのが、リチウムイオン電池に使われるリチウム、ニッケル水素電池に使われるニッケル、排ガスの触媒に使われる白金(プラチナ)やパラジウム、モーターの磁石に使われるネオジム、ジスプロシウムなどがあげられる。また、白金(プラチナ)は燃料電池の材料としても使われている。
具体的には、レアメタルはリチウム、ベリリウム、ホウ素、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、コバルト、ニッケル、ガリウム、ゲルマニウム、セレン、ルビジウム、ストロンチウム、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、パラジウム、インジウム、アンチモン、テルル、セシウム、バリウム、ハフニウム、タンタル、タングステン、レニウム、白金(プラチナ)、タリウム、ビスマスの30種類を指す。
レアアースはスカンジウム、イットリウム、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、プロメチウム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテチウムの17種類。
EV(電気自動車)や燃料電池車の製造コストが高くなってしまう一因に、これらレアメタル、レアアースへの依存度の高さがあげられる。一方で、白金(プラチナ)を使用しない燃料電池も開発されるなど、レアメタルやレアアースの使用量を抑制する技術革新も同時に進められており、エコカー普及の一助として期待が寄せられている。