ある製品が、そのライフサイクル(原料採取→部品製造→製品製造→流通→消費・使用→廃棄・リサイクル)において発生するさまざまな環境への負荷を、科学的、定量的、客観的に評価しようという試みのこと。製品のライフサイクル全体における環境負荷を可視化することで、消費者は本当の意味で環境への影響が少ない商品選択をすることができるし、企業は原料や設計、さらに廃棄される段階までトータルで環境への負荷を少なくする製品づくりを行うための指標とすることができる。
それには評価の基準がしっかりと確立されていることが大前提。現段階ではISO(国際標準化機構)によりLCAの原則および枠組みが定義されている。それによるとLCAの流れは ・目的及び調査範囲の設定 ・インベントリ分析(環境負荷データの計算) ・インパクト評価(インベントリ分析で得られた結果を環境影響項目に分類し、環境への影響度を評価) ・解釈(環境への影響度や改善点をまとめる)となる。
しかし、インベントリ分析にしても、必要データをどのように決定するのか、その計算はどのようにするのか、などはまだ最終的な形が定まっていない。クルマのLCAも行われてはいるが、まだ乗用車、バス、トラック、ハイブリッド車といった大まかな分類によるデータが存在するだけである。最終段階の解釈の基準も含め、まだ多くの部分が研究段階にあるのが現状。それでも最近はデータベースの整理やソフトウェアの開発も進み、インベントリデータの収集も広い範囲で行なわれるようになってきた。いずれこのデータ分析と評価、解釈の基準が国や国際機関によって定義づけされれば、あらゆる製品にLCAの数値が表示されるようになるだろう。そうなれば、クルマにとっては燃費よりも重要なデータとなるかもしれない。