フィットと言えば改めて説明するまでもなく、コンパクトカー市場ではもちろん、日本の自動車市場全体に於いても圧倒的な存在感を誇るベストセラーモデルだ。登場翌年の2002年に、国内登録台数で王者カローラを抜きトップとなった時の衝撃は今も忘れられない。
それだけに今回のマイナーチェンジが、これだけ充実した内容となったことには、率直に言って驚かされた。期待のハイブリッドの追加はもちろん大きなトピックだが、RSはスポーティなキャラクターが鮮明になり、15Xはダウンサイジング層をはっきりとターゲットに見据え、そしてベースモデルの13G/13Lでもすべての資質を磨き上げたと謳われている。要するに、各モデルが立ち位置を明確にし、そして目指す方向に向けて一層の深化を果たしたわけである。
新型フィットのアップグレードぶり。それは販売上の主力となる13G/13Lでも明らかに感じることができる。とは言っても、見た目の印象は大きくは変わらない。しかし、よく見るとフロントマスクはフェンダーまで新規で起こすほど手が入れられているし、リアビューもLEDテールランプが点灯時の表情を新鮮なものとしている。インテリアも、スイッチ類の表示が親切になり、荷室などの使い勝手が向上。従来に較べれば様々な面で改良が進められているのは間違いない。
しかしながら、むしろ見るべきは中身の方だ。13G/13Lの10・15モード燃費は0.5km/L増しの24.5km/Lに向上。これはまさに空力特性の向上、テールランプのLED化による省電力化、冷間時の効率向上に繋がるCVTウォーマー、そしてエンジン内部の改良といった細かな積み重ねに拠る。更に、その燃費性能を活かすためインサイトなどでお馴染みのECONモードが追加されたのもトピックだ。