パナメーラSハイブリッドの説明には、ポルシェ史上最も燃料消費量とCO2排出量の少ないモデル、とあった。確かにポルシェに小排気量/コンパクトなモデルはラインナップされないが、それでもメルセデス・ベンツSクラスと同等以上の車格を持つプレミアム・サルーンがラインナップで最も燃費/CO2排出量に優れたモデルなのだから驚きだ。時代は変わったのだと痛感する。
パナメーラSハイブリッドを数値性能で見ると圧倒される。実際に欧州のモード測定(NEDC)による燃費値を見ていくと、市街地で12.0km/L、高速道路で15.6km/L、両方をミックスして14.0km/Lとなり、CO2排出量は167g/kmとなる。さらにオプションとして用意されているミシュランが専用開発した19インチサイズの低転がりオールシーズンタイヤを装着すると、数値はさらに向上、市街地12.5km/L、高速道路16.4km/L、ミックス14.7km/L、CO2排出量は159g/kmとなる。まるで小型車の数字を見ているようだ。
しかし、パナメーラSハイブリッドはポルシェの名に相応しいパフォーマンスを備える点で、ポルシェのハイブリッドたることを証明する。動力性能は0-100km/h加速が6.0秒、最高速が270km/hと、純粋なハイパフォーマンスモデルと言っても良い。
パナメーラSハイブリッドで用いられるハイブリッドシステムおよびドライブトレーンは、基本的に既に日本でも販売されているカイエンSハイブリッドと共通だが、ソフトウェアなど細かな点は異なっている。
搭載されるエンジンはカイエンSハイブリッドと同様、アウディ製3.0リッターV6直噴スーパーチャージャーで、最高出力333ps/5500-6500rpm、最大トルク440Nm/3300-5250rpmと数値も同じ。このエンジンの後ろにクラッチを挟んで、最高出力47ps/1150rpm以上、最大トルク300Nm/1150rpm以下の電気モーターを配置している。さらにその先に、日本のアイシン製8速ATトランスミッションが置かれる。バッテリーはサンヨー製ニッケル水素で1.7kWhの容量を持つ。と、ここまではカイエンSハイブリッドと変わらない。