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今月のエコな人 = 佐藤琢磨さん

今月のお題 = 『今、F1に何が求められているのか?』<後編>

 バラエティ自動車ジャーナリスト、小沢コージが時代のエコな人を直撃する『GREENTALK』。2回目は意外や意外、レーシングドライバーの佐藤琢磨さん。7人目の日本人フル参戦F1パイロットであり、記録以上に記憶に残るドライバーとして名高いが、少々エコとは無縁な気も。だが、今やエコを語れない人=レーシングドライバーにあらずというほど環境意識の高さは必須。移動にかかるエネルギーだけでも問題なのに、同じ所をグルグル回ってガソリンを消費するスポーツ=「レース」はなぜ必要なのか。大前提である“レースをする意義”が問われているのだ。

 果たしてこの命題に、自宅に燃料電池システムを備えるドライバー、佐藤琢磨はどう答えるのか? 合わせて気になる来年の“F1就活”状況も報告。英国の名門チーム“L”に本当に乗れるのか?

クルマといかに共存していくか

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 話は本題、いよいよモータースポーツとエコロジーの関係へと差し掛かる。見ようによってはガソリンの無駄遣いとも取られかねないモータースポーツだが、果たしてエコとどう折り合いを付け、発展すべきなのか。琢磨はかく語る…

小沢 とはいえ最近の日本人のクルマ離れ、エコロジー体質って異様ですよ。新車のエコカー減税に家電のエコポイント、先日も東京弁護士会のシンポジウムに行って愕然としましたけど、日本は一部“脱クルマ”を指向してるんです。それもかなり本気で。

琢磨 それはある種の理想論でしょ。それも都会に限ったことで、だからといってこの国から自動車が無くなるなんてあり得ないし、それくらいクルマは人々の生活、経済の中に深く入り込んでますよね。宅配便1つとっても、カーライフ抜きには考えられないところまで来てるし、それを認めた上でどうするかってことだと思うんです。

小沢 確かにそれが現実的ですが…

琢磨 ヨーロッパがそうですけど、これからは汚いモノにフタではなく、いかに共存していくかだと思うんです。例えば自動車は今後、どんどんクリーンエネルギー化していき、今あるハイブリッドはもっと普及し、将来的には電気自動車もどんどん導入される。そしてそれを受け入れる土俵っていうか、インフラもどんどん整っていく。

■エンタテイメントとしてのレース
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小沢 でも、一番気になるのはモータースポーツで、日本の潔癖的なエコ至上主義者は、ヘタするとレース廃止論すら打ち出しかねない。なにしろ基本的にはなんの役にも立たないものですから。

琢磨 確かにモータースポーツはA地点からB地点への移動ではなく、純粋にそこを走るだけだし、ついエコの目の敵、やり玉に挙げられがちですけど、それ以前にエンターテイメントであり“モータースポーツ”と言うくらいでスポーツなんですよ。これは絶対になくすわけにはいかないし、野球やサッカーがなくならないのと一緒ですよ。

小沢 ただそれが通じるかと。日本でレースは未だ一部暴走族扱いなんで。

琢磨 それは僕らが繰り返し言うしかないですが、なんていうか経済的に元気がない時こそ、文化であり芸術でありスポーツに力を入れるべきだし、盛り上がるべきだと思うんです。例えば戦後の東京オリンピックは確実に日本の経済復興の糧となったわけじゃないですか。日本人選手が活躍し、応援し、応援されることで互いに元気を貰ってね。これから仕事頑張るんだ、復興するんだってなる。それは今も変わらないし、F1の本質ってそういうものだと思うんですよ。エキサイトメントという意味であれだけダイナミックに世界中をツアーして、あれだけの人を興奮させるスポーツも多くないし、それはもしかして僕らよりも、毎年鈴鹿や富士に集まる10万人以上のF1ファンやレースファンが一番知ってるのかもしれない。

小沢 確か一昨年のブラジルGP、サッカーワールドカップより人を集めた世界一の興行だって話がありましたよね。

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