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これはあくまでもイメージ、日本版タイプRのロゴ。ヨーロッパ版には入ってないので念のため…
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ニュルの駐車場でいきなり声をかけてきたイギリス人のナイジェル・アップスくん(37才)。ロンドン在住の銀行員で連休を使い、3日間かけて走りに来たタイプRバカだ。ニュルにはヨーロッパ中からこういうマニアが集まってきており、アップスくんもシビックを見ながら「僕は日本のタイプRの方がいいな。パワフルだし、あっちのが足がいいでしょ」と一言。うーん、イギリス人侮れじ。タイプRは世界中から注目されているのだ!
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タイプRはドイツで「ビンボーな走り屋のためのクルマ」といわれてるって…ホント!?
 結局、フランクフルトからパリを往復、そしてフランクフルトからニュルを往復と総計およそ1700kmも走ってしまった私。つくづく思ったのはここヨーロッパ、特にドイツはクルマをトコトン味わえるということだ。
 ニュルはもちろん、私は今でも覚えていが、高速道路でフランスからドイツに入ると景色が急に変わる。それまで130km/hぐらいでトロトロ走っていたメルセデス、BMW、ポルシェの“顔色”が変わるのだ。突然、グォーっと叫ぶようなエンジン音を周囲に轟かせて、ビュンビュンと追い抜かされる。一瞬、流れに乗り遅れた私は、急斜面で置いてけぼりを食った初心者スキーヤーのよう。
 「うわー、あの勢いで行くのか。おいつけねぇよ…」。ヨーロッパのクルマ社会は良くも悪くも弱肉強食である。遅いから食われるということはないが、速さは正義である。特にドイツでは。しかも、それはひとたび慣れてしまえば手放せなくなる。ある一定以上のスピードから、移動は“仕事”から“快楽”に変わるのだ。
 そういう意味で、ヨーロッパ版のタイプRは、日本版に比べて実際問題として“使える”。確かにギンギンだった旧型タイプRに比べ、硬派ぶりは落ちたという評判であり、ニュルでたまたま知り合ったイギリス人クルマバカ、ナイジェルも「僕は日本製タイプRの方がいいな。エンジンが凄いし、足もいいから」と言った。タイプRオタクはワールドワイドなのだ。
 しかし私が思うに、このホンダの宝とも言える200馬力オーバーのK20Aユニットを“広く長く”味わい尽くすにはこの仕様しかないのである。大雑把に1速8000回転で時速60km/h、3速で120km/h、5速で200km/hに達するヨーロッパ版タイプR。6速を使うのはまさに“その先”であり、決して日本のようなオーバードライブ用ギアじゃない。マジな200キロオーバーの世界のためにある。
 だから、ヨーロッパを走り始めて気付いたのはエンジンの存在の大きさだ。というかクルマの味わい方の変化だ。よりキモチのいいエンジンをより長く味わっていたい…そう思った時、こちらでは日本版タイプRではなく、ヨーロッパ版タイプRになる。もちろん走りのキレは若干落ちるかもしれない。ただ、サーキットはもちろん、一般道でも高速でもずっと楽しく、ずっと“イケて”しまう…。こっちの方が正解なのである。
00:表紙
01:ドライビング麻薬の国!人間の本質は旅人である…
02:軟弱!? ヨーロッパ版タイプR
03:“プチ”レーシングドライバー
04:ニュルで家族サービスしちゃう国
05:クルマの味わい方が変わる
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