先代V35スカイライン クーペ(インフィニティG35クーペ)はコンパクトFRクーペとして、特に北米では先代3シリーズクーペ(E46)の倍近くを売り上げるヒット作になった。その理由を先代からのプロダクトまとめ役の大澤辰夫セグメント・チーフと長谷川浩チーフ・デザイナーは、外観のほぼ全てをクーペ専用としてセダンより全幅を拡大するなど、当時のライバルに比べ贅沢なスタイリング手法が好評価に繋がったと分析する。
そんなわけで、新型V36スカイライン クーペは事実上、先代のイメージを踏襲しつつ、華やかさや抑揚を加えたキープコンセプト的デザインを取る。現行セダンから一新されたFR-Lプラットフォームを採用しながら、ボディサイズは全長4655(+15)×全幅1820(+5)×全高1390(−5)×ホイールベース2850(±0)mmで、()内の先代クーペとほぼ変わらず、セダンより全幅が50mm拡大している点や、共用するボディパーツが前後ランプとドアハンドルのみとごくわずなのも先代モデルと同じ手法だ。一方、スカイラインのアイデンティティとも言える丸形4灯は、現行型セダンに引き続き復活した。
新型クーペのエクステリアは2種類の顔を持ち、スポーツ系となるタイプS(Photo.13〜16)はフロントバンパー下の左右エプロンが張り出し、サイドシルスポイラーもエアロデザインになる。また、ボディカラーは全7色で、鮮やかな赤系のバイブラントレッド(Photo.1〜11)と、ルナマーレシルバーがクーペ専用カラーとして新採用、ファウンテンブルー(Photo.13〜16)もクーペ専用色だ。
インテリアはセダンベースのため、インパネ類などは基本的に共通だが、2ドアのドアトリムはより伸びやかなデザインとなり、運転席8ウエイ&助手席6ウエイのパワーシートも専用デザインになっている。アルミフェイシアはウォーム調のセダンに対し、ニュートラル調の色合いとなり、木目調フェイシアもオプション設定される。シート生地はタイプSPとPが本革で、タイプSとベースグレードがジャガード織りファブリック。
最大のトピックは日産オリジナルの可変バルブリフト機構VVELを搭載し、さらにセダンから200ccの排気量アップを果たしたVQ37VHRユニットで、出力やレスポンスの他、燃費も向上。セダンのVQ35HR比で最高出力が333ps/7000rpm(315ps/6800rpm)、最大トルクは37.0kg-m/5200rpm(36.5kg-m/4800rpm)。燃費はタイプSで8.9km/L、ノーマルで9.3km/L、MT仕様で9.4km/Lと、3.5リッターだった先代クーペの8.6km/L(新型のノーマルAT車=9.3km/Lに相当)をいずれも上回っている。エンジンフィールのうち、回転の伸びはベースのHRユニット、レスポンスはVVELによる影響が大きいとのことだ。ちなみに200cc排気量UPの理由は、北米での最大のライバルであるBMW335iクーペをスペックで上回ることだったと開発陣は明言する。
足回りはセダンをベースに、ジオメトリーやチューニングを煮詰めている。タイプSとSPはスポーツサス/4輪アクティブステア/ビスカスLSDを標準装備するほか、ポッドデザインにまでこだわった前/対向4ポッド・後/対向2ポッドの曙ブレーキ製キャリパーも標準(Photo.17〜18)。タイヤサイズはタイプSとSPが前225/45R19、後245/40R19、その他グレードが前225/50R18、後245/45R18。また、タイプSとSPには6速MTモデルも設定される。
月販目標台数は200台。
※試乗記についてはプロトタイプ試乗記をご覧下さい。
| 【価格】 | |
| 370GTタイプSP(5速AT) | ……447万3千円 |
| 370GTタイプS(5速AT) | ……417万9千円 |
| 370GTタイプP(5速AT) | ……401万1千円 |
| 370GT(5速AT) | ……369万6千円 |
| 370GTタイプSP(6速MT) | ……441万円 |
| 370GTタイプS(6速MT) | ……411万6千円 |







































