年内発売が報じられているトヨタのマイクロシティコミューター「iQ」、その国内撮影会からレポートする。 (※撮影車はジュネーブショー08に出展されたものと同様)

■見えてきた詳細スペック

 iQのボディサイズは、全長2985mm×全幅1680mm×全高1500mm、ホイールベース2000mm。車両重量は約800〜1000kg程度となる模様。現行ヴィッツ比では全長-800mm×全幅-15mm×全高-20mm。搭載エンジンは1.0リッター、1.3リッターの2機種を投入すると見られ、欧州向けにはディーゼルも用意する予定。トランスミッションには新開発CVTが採用されるようだ。燃費については未発表だが、CO2排出量は99g/kmと公表。足回りには、15インチもしくは16インチホイールを履く(写真は16インチ装着)。ラゲッジ容量は後席に乗員がいる状態ではアタッシュケース一個が限界だが、後席を倒した状態では最大240リッター(VDA)まで確保。エクステリアカラーはメタリック・パール調を中心に10色程度を予定しており、将来的にはダッシュボードの加飾パネルを自由に変えられる等、ユーザーによるカスタマイズ機能も検討中とのこと。

■室内空間を稼ぎ出す6つのアイデア

 全長3メートルを切るクルマに大人3名+子供1名の乗車スペースを確保するために、トヨタは6つの技術を搭載している。

 【1】: デファレンシャルギアのコンパクト化。搭載位置を前方にする事でタイヤをより四隅に配置。フロントオーバーハングを短縮し、ヴィッツ(欧州ヤリス)比+100mm超のキャビンスペースを稼ぎ出すことに成功。
 【2】: 燃料タンクの床下収納。リアオーバーハングを短縮し、ボディの短縮に寄与。
 【3】: エアコンを小型化しダッシュボード上・中央部に配置、助手席足元スペースを拡大。
 【4】: “非対称形状ダッシュボード”を採用。運転席より助手席側の前方スライド量を増やし、助手席うしろのリアシートに大人が乗車できる空間を確保した。
 【5】: ステリアングギアボックスを車軸中央かつ前方に配置。フロントオーバーハングの短縮に寄与した。
 【6】: ヴィッツ比-40mmの薄型シートバックの採用。後席乗員のニースペース拡大に寄与した。

 さらに加えて、フロントドアを薄くして前席シートを外側へ設置することで、前席乗員間の距離を広げ(Cセグ・オーリス並み/トヨタ調べ)、後席乗員が前に足を伸ばせるように中心にスペースをとった。フロアシフトとサイドブレーキは前後ではなく左右並列に配置され、後席乗員の足元スペース確保に配慮している。

■デザインのヒントは「自然界の美」

 iQのデザインは、仏デザインセンターの日本人男性が担当。「自然の美」をモチーフに、実際の生物の形を数値化してクルマ造りの随所に反映した。撮影会では“マンタ”や“貝”などの名前がモチーフの例にあがっていた。

■気になるのは安全面と価格…

 SRSエアバッグ、VSC、TRC他、充実した安全装備も用意され、リアオーバーハングの短縮で気になる後方からの衝突に対しては、初の後方部エアバッグを採用すると見られる。価格は未発表だが、ライバルとしてはチンクエチェント、MINI、スマートなどの名前が挙げられた。“プレミアムコンパクト”を標榜するiQ。前評判が上々なだけに、発表後の反応が国内欧州ともに気になる1台だ。

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