「あの年は軽自動車がスゴカッタね」と、何年か後にも語り草になりそうなほど、かつてない新車ラッシュと豊作に沸いた2006年。独自のリアミッドレイアウトで革命を起こした「三菱 i」や、軽自動車が苦手とするロングドライブすらウリにした走りの「ダイハツ ソニカ」をはじめ、個性あふれる軽自動車が多く発売されて、自動車業界の話題をさらった。もはや黄色ナンバーだからといって、肩身の狭い思いをする時代は過去のこと。そう言い切ってしまえるほど、実力とスタイルを兼ねそなえた軽自動車たちが増えてきたのである。
一方で、実際によく売れたのはそういったスタイリッシュで話題性のある軽自動車ではなく、実用性を重視した“正統派”の軽自動車、という事実がある。クルマ好きとしてはちょっぴり残念な気持ちもあるが、やはり万人に好まれて、なおかつ“売れる”軽自動車は、シンプルで飽きのこないスタイルと使い勝手の良さ、そして使い倒せる気配りがどこまで行き届いているかがポイントになりそうだ。
そこで今回、数ある軽自動車の中からテスト車に選んだのは、“正統派・軽”の代表格である西の横綱「スズキ ワゴンR」と東の横綱「ダイハツ ムーヴ」、そして横綱たちから金星を奪わんとする「スバル ステラ」の3台。グレードや装備、価格などの条件を可能な限りイーブンに合わせて、“がっぷり四つ”の舞台を用意した。全長3400mm×全幅1480mm×全高2000mmという土俵で繰り広げられるアイデアと技術力の勝負は、もちろん「待ったなし」である。