日本市場でのトップグレードであるカイエンターボは、0-100km/h加速5.1秒、最高速度275km/hという本格スポーツカーも顔負けのパフォーマンスを誇る。また、エアサスやPASM(ポルシェ・アクティブサスペンション・マネージメントシステム)、バイキセノンヘッドライトなどを標準で搭載。価格は1398万円。
カイエンターボのV8ツインターボ(500ps/71.4kg-m:写真)、カイエンSのV8(385ps/51.0kg-m)、カイエンのV6(290ps/39.3kg-m)は、いずれも大幅なパワーアップを成し遂げながら、燃費も約8%〜15%向上。これは新たに採用した、ポルシェが「ダイレクト・フューエル・インジェクション」と呼ぶ直噴システムの効果が大きい。
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ファン・トゥ・ドライブの権化はどこへいく?
すでにお伝えしたように、マイナーチェンジしたカイエンはさらなる性能向上を実現してきた。それは、ヘッドランプの形状変化などとは比べものにならないほど大きな恵みをカイエンに与えている。とくにV6モデルのパフォーマンス向上は、「すべてのカイエンがポルシェのバッジに相応しい走りを獲得した」という点で、とりわけ意義深い改良だ。 一方、トップモデルのカイエン・ターボも排気量を4.5リッターから4.8リッターに拡大。同時に行われた直噴化による圧縮比アップなどによって最高出力を従来の450psから500psに、最大トルクを63.2kg-mから71.4kg-mへと高めてきた。フルスロットルを与えたときの怒濤のごとき加速性能にはさらに磨きがかかり、クルージングしているときの余裕も増した。また、キュッと引き締まったボディや、緩さやガタを究極まで排除した強靱でしなやかな駆動系、針の穴を通すほどの正確性を見せつけるハンドリングなど、カイエンの実力をいまさらながら実感させられたのだった。ポルシェのバッジを付けたSUVではなく、ポルシェにしか作れないSUV……それがカイエンの正体だ。 しかし、さしものポルシェも、環境問題という地球規模のテーマに対しては明確な答えを示しあぐねているように見える。直噴化による効率アップはたしかにひとつの解決策だが、インパクトという観点で考えると少々物足りない。2トンを遙かに超える巨体に500psの心臓を載せたカイエン・ターボの贅沢な走りを堪能しつつも、ファン・トゥ・ドライブの権化とも言うべきポルシェは今後どうなっていくのか、さらにはクルマの根源的な魅力であるファン・トゥ・ドライブはどうなっていくのだろうかと、複雑な気持ちになったのだった。
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