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タイプR特集 ホンダのR魂に迫る
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タイプ“R”イズムとは 各写真をクリックすると拡大表示します。
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 スポーツカーの定義はいろいろあるが、もっとも古典的なのは「乗用車の終わるところに始まり、レーシングカーの始まるところに終わる」というものだ。スポーツカーとレーシングカーの区別か明確でなかった時代、こいつは説得力をもっていたのだが、レーシングカーが極端に高度化、専門化していくにつれ、乗用車とレーシングカーの間を埋める存在としてのスポーツカーは成立しなくなっていった。というのも、レーシングカーとはレースで勝つことを唯一にして究極の目標としたクルマのことであり、そこにドライビングプレジャーなどという“お遊び”の要素は必要ないからだ。

 もちろん、速さを追求した結果、ドライビングプレジャーが生まれる可能性はある。けれど、それはあくまで副産物であり本質ではない。一方、スポーツカーにとってもっとも重要なのはコンマ1秒を削り取ることではなく、ドライビングプレジャーを高めることにある。そう、レーシングカーとスポーツカーは、似ているようで実は目的がまったく異なるのである。

 では、タイプRのコンセプトとは? かつて開発者にインタビューしたときの回答がメモに残っていた。「運動性能を研ぎ澄まし、レーシングカーのテイストと圧倒的なドライビングプレジャー、そして速さを実現する」。ここで注目したいのは、コンセプトのなかに“速さ”と“ドライビングプレジャー”の両方が含まれていることだ。ドライビングプレジャー=スポーツカーの価値観に加え、速さ=レーシングカーの価値観を同時に追求しているタイプRは、実は「乗用車の終わるところに始まり、レーシングカーの始まるところに終わる」という古典的スポーツカーの定義付けにかなり忠実なクルマなのではないか。

 だからこそ、タイプRは“速いだけ”ではなく“楽しいだけ”でもない、溢れんばかりのレーシングスピリットをもつ痛快なスポーツモデルになったのだと思う。超高回転域までビンビン回るエンジン、カチカチと小気味よく決まるギアボックス、飛ばせば飛ばすほど痛快な身のこなしを見せるシャシー…。他の日本車では味わえない“サーキット直結テクノロジー”を満喫できるのがタイプRの神髄である。
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