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川端由美 
グラスエリアが広々としていることもあって、運転席からの眺めは抜群。クーペとしては驚くほど解放的な室内空間を持っている。質感の高い革がふんだんに奢られたインテリアは、エルメスのケリーバッグみたいなステッチがスパイスとして効いていて、上品でいて可愛らしい空間を生み出している。クーペとしては異例の広さを誇る後席は、ただ空間を確保しているだけではなく、大人がゆったり座れるしっかりしたシートも嬉しい。同じく、異例の広さを誇るトランクルームも、バンパーレベルと室内の差があまりなく、使い勝手が良い。これなら、若い二人が結婚して、両親を乗せる必要が生まれたり、子供が生まれたりしても、しばらくは買い換えなくて済みそう。広大な室内空間とユーティリティの高さにおいて、いい意味で“クーペらしからぬ存在”。そういうところが、プラグマティックを信条とするプジョーらしさ、でもある。
岡崎五朗 
シートはもちろん、ドアトリムやダッシュボードにいたるまで本革を使ったゴージャスなインテリア、高級クロノグラフを想わせる繊細なグラフィックのメーターパネル、セダン&SWに対してグンと低い位置にセットされたシートが生みだす強いパーソナル感など、クーペ407のインテリアには"ラグジュアリー"という表現がよく似合う。その一方で、思いの外実用的に使える後席を備えているのがクーペ407の特徴だ。大人4人が乗り込むのはあまりカッコいい使い方ではないが、その気になれば4人で小旅行にいけるだけのスペースユーティリティーをきっちりと備えているのである。
そうそう、クーペ407に女性をエスコートしたときにはぜひ実行して欲しいことがある。長さ140センチもの巨大なドアは、女性の腕力で開け閉めするにはいかんせん重すぎる。クルマを停めたら自分が先に降りてドアを開けてあげること。ちょっと気恥ずかしいかもしれないが、これは決してキザな行動なんかじゃない。実際にクーペ407のドアを開け閉めしてみれば、僕のいっていることがしごく当然のことだと思えるはずだ。
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川端由美 
プジョーとは逆に、「カッコいい外観と、いいオンナのためのシートがあれば充分」と考えているとしか思えないのが、アルファロメオだ。リアシートの居住性は、チャイルドシートも付かないかと思うほど、ルーフラインが後席の住人の頭上に迫っている。ドライバーとて例外ではなく、相変わらず、「イタリア人はこんなに手が長いの!?」と思うほど、妙なドライビングポジションを強要するし、助手席だって重くて長いドアを開けてすり抜けるように乗り込むから、お世辞にもアクセスがいいとは言えない。トランクルームは、スペアタイヤが鎮座していた先代よりは使い勝手が向上しているものの、高さはあるけど横幅が乏しくて、「何を入れるんだろう?」と首を傾げたくなる奇妙なカタチ。それでも、シート地にポルトローナ・フラウのマークがエンボス加工されてたりするのを見ると、「お!マセラーティと同じ革だ!!通常の高級皮革の倍以上のなめし工程を必要とするんだよね〜」と、使い勝手の悪さを忘れて、妙なところで納得をしてしまうのが、アルファロメオのすごいところ。
岡崎五朗 
妖艶なエクステリアと比較すると、ブレラのインテリアは比較的あっさりしている。もちろん、"退屈"とか"地味"といった表現はまったく当てはまらないが、たとえばマセラティのような異次元空間的な雰囲気はない。あくまで機能性、それもドライバーの立場にたって視認性なり操作性なりを追求したエルゴノミックなデザインといるだろう。とはいえ、細かい部分に目を転じると、さすがアルファと唸らされる部分も多い。ステアリングホイールはデザイン性に優れているだけでなく、掌を添え、指を絡めるにつれ絶妙のフィット感を味わわせてくれるし、シート(できればちょっと派手めのカラーを選択したい)の縫製や成型性も溜め息モノ。ドアハンドルひとつとっても、デザイン大国イタリアの実力を思い知らされる。なお、リアシートはあくまでプラス2と考えておくべき。ヘッドクリアランスが決定的に不足しているため、大人がきちんとした姿勢で乗り込むのは不可能だ。まぁ、そのおかげで素晴らしくスタイリッシュな外観を実現できたと思えば何ら不満はないのだが。
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川端由美 
ライバルよりはかなり地味目なインテリア……というより、ほかの2台の主張が強すぎるんだけど。シート地やステアリングホイールなど、素材はいいものを使っている様子だけれど、全体としてまとまりがなく、高級感が乏しいのは残念。手が触れて、目に付く部分は質感を感じやすいところなので、ティアナやフーガとは言わないまでも、もうひと頑張りして欲しい。外観のまとまりがなかなかいいだけに、ホントもったいない。後席はなんとか大人も座れる空間を確保しているが、リアウィンドーの下に潜り込むような着座位置は違和感があってなじめない。外観から想像するより使い勝手が良さそうなトランクルームは必要にして充分な大きさ。積み方を工夫すればゴルフバッグ2つとちょっとした旅の荷物は積める。
岡崎五朗 
センタークラスターがチタン調になっているものの、ダッシュボード周りは基本的にセダン版スカイランとの共用品(シート位置は50mm低い)だ。もっとも、クーペ407もブレラも、それぞれ407セダン&SW、159とインテリアの主要部分を共用していて、共用そのものがスカイライン・クーペにとって直接的なマイナス要素になるわけじゃない。
問題はベースとなったインテリアの実力だ。正直なところスカイライン・クーペのインテリアはラグジュアリーとはかけ離れた代物。ステアリングホイールやシフトノブは無骨だし、シートやダッシュボード周りの造形、質感も明らかに物足りない。ジーンズにTシャツという姿でも違和感なく乗り込めるカジュアルな雰囲気をもっているともいえるが、大人のためのクーペとしては、やはりもっと妖艶な雰囲気を醸しだして欲しいところである。まあ、価格を考えれば贅沢はできないのかもしれない。後席はレッグスペースの余裕はそこそこあるものの、大人がきちんとした姿勢で座ると頭がリアウィンドウに触れてしまう。実用面ではゴルフバッグ2個が収納可能だが、クーペ407とブレラがもっているスキー用トランクスルーや後席分割可倒機能がないのは惜しい。
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| SPEC |
プジョー クーペ407 |
アルファロメオ ブレラ 3.2JTS Q4 スカイウインドー |
日産スカイラインクーペ 350GT プレミアム |
全長【o】 |
4,815 | 4,415 | 4,640 |
全幅【o】 |
1,870 | 1,830 | 1,815 |
全高【o】 |
1,405 | 1,380 | 1,395 |
ホイールベース【o】 |
2,725 | 2,530 | 2,850 |
トレッド前【mm】 |
1,570 | 1,580 | 1,535 |
トレッド後【mm】 |
1,575 | 1,560 | 1,540 |
車量【kg】 |
1,660 | 1,750 | 1,550 |
駆動方式 |
FF | 4WD | FR |
エンジン |
V6DOHC | V6DOHC 直噴 | V6DOHC |
排気量【cc】 |
2,946 | 3,195 | 3,498 |
最高出力【ps(kW)/rpm】 |
210(155)/6,000 | 260(191)/6,300 | 280(206)/6,200 |
最大トルク【kg-m(Nm)/rpm】 |
29.5(290)/3,750 | 32.8(322)/4,500 | 37.0(363)/4,800 |
トランスミッション |
6速AT | 6速MT | 5速AT |
使用燃料 |
無鉛プレミアム | 無鉛プレミアム | 無鉛プレミアム |
タイヤサイズ |
235/45R18 | 235/45R18 | 225/45R18 前 245/45R18 後 |
ハンドル位置 |
右・左 | 左 | 右 |
価格 |
549万円 | 584万円 | 363万3000円 |
乗車定員【名】 |
4 |
4 |
4 |
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