1976年、初代ゴルフに設定された高性能版のGTIは、わずか800kgのボディに110psの出力、最高速度は182kmというスペックで、アウトバーンでメルセデスやBMWを追い回すという衝撃的デビューを果たした…“ホットハッチ”誕生の瞬間である。以来、ホットハッチはスポーティカーの人気カテゴリーとなり、ここ日本でも、シビックタイプRやヴィッツRSなど、数多くのモデルが設定されてきた。実用ハッチバックにハイパワーユニットを詰め込んだスペシャル感はもちろん、大衆車ベースで実用性も高く、若者に手が届く価格帯に収まっていたことも、人気の秘密と言えそうだ。
そんなホットハッチ・カテゴリーに新たな動きが出てきた。まずは、元祖ゴルフにGTIが復活し、さらにハイパワーな4駆モデルのR32まで登場。トヨタからは欧州戦略車オーリスの上位モデルとしてブレイドが登場し、ゴルフとほぼ同じサイズに2.4リッターユニットを積んで、国産初の本格的プレミアムハッチに名乗りを上げた。そして、2007年になると、ゴルフGT TSIがわずか1.4リッターの直噴ユニットに、スーパーチャージャーとターボを二段がけしたTSIユニットで、2リッターモデルのGLiを上回るパワーと燃費を実現。省燃費という今どきの価値観をホットハッチに持ち込んでいる。
今回登場するのは話題のブレイド、ゴルフGT TSIに加え、FFでは掟破りの264psという大パワーを、舵角トルク制御という新技術で制御可能とした異色のホットハッチこと、マツダスピードアクセラの3台。折しもマーケットでは、新型MINIやプジョー207GTなど、魅力的ホットハッチが続々と登場しつつある。果たして国産ホットハッチの実力は、帝王ゴルフや並み居る欧州ホットハッチを捉えられたのだろうか?