2009年3月16日(月)
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“日本のモータースポーツを考える”パネルディスカッション

16日(月)、東京都江東区青海にあるMEGA WEB(メガウェブ)で、“日本のモータースポーツを考える”と題したパネルディスカッションが行われた。

まず、キャスターの小倉智昭が登壇し、「カーレースは好きです。200km/h以上の猛スピードをみるとわくわくしますし、クラッシュシーンを見ると胸がドキドキします。運転免許を取ってから今まで無事故無違反です。それだけが自慢ですが、気を抜かないように運転していきます」とあいさつした。

続いて、木下隆之(レースドライバー兼モータージャーナリスト)、小倉茂徳(モータージャーナリスト)、八代英輝(元裁判官、国際弁護士)、田中雅美(スポーツコメンテーター)が登場し、小倉智昭が進行役となってパネルディスカッションが始まった。

世界的な金融危機の影響からモータースポーツを続ける必要があるのかなどの声もあり、2輪や4輪から撤退する企業も増えてきている。モータースポーツはお金がかかり、道楽だと思われるイメージもある。また、日本は、スポーツと実業団のつながりが強く、景気が悪くなるとあらゆるスポーツを企業が削減したり撤退をしてしまう。そんな中で、モータースポーツを続ける必要があるのかどうか。八代は機械を使用する「モータースポーツは果たしてスポーツなのか」と疑問を呈した。

また、元水泳選手の田中は「モータースポーツのドライバーは大変な仕事だと思う。集中力、体力を鍛えるため、トレーニングは欠かせない。(レースのために)体調をあわせるという面から考えるとモータースポーツはスポーツなんだと思う」と語った。アスリートから見るモータースポーツと八代弁護士から見るモータースポーツは異なることが伺えた。

さらに化石燃料を使うモータースポーツと環境についても意見が交わされた。環境を配慮したモータースポーツを進めていくことが必要になってくるということを訴えた。

F1はモータースポーツの頂点であるが、誰もがドライバーになれるわけではない。残念ながら、体験するスポーツになっておらず、実際にモータースポーツをやっている人数が少ないことも、モータースポーツ撤退につながっているのではないかと木下は語った。

日本のモータースポーツとヨーロッパのモータースポーツは文化も歴史もちがう。欧米では地域密着型になっているものの、日本はそこまで浸透していない。日本は各社徹底しているニュースが流れているが、ヨーロッパの大手企業からの撤退話は出てこない。日本は深夜やCSでしかモータースポーツが放映されていないが、アメリカなどでは、テレビをつければどこかでモータースポーツの番組が流されている。日本では、オリンピックなど大きなスポーツは大々的に取り上げるが、モータースポーツになると小さく取り上げるメディアの責任もあるのではという、報道陣を前に厳しい意見も飛んだ。

景気悪化の「今こそモータースポーツを見直す機会もあるだろうし、今だからこそモータースポーツの変わり方をみせ、どうやってファンを引き付けかという時代に差し掛かっていると思う。“日本にとってモータースポーツは失ってはいけない”。日本を代表する産業の車。この車の礎(いしずえ)を築いていくのには、やはりモータースポーツが必要なのではないのかなと思う」と司会の小倉は力説した。

不況、モータースポーツに対するお金の使い方、モータースポーツのイメージ、環境、他国との歴史や文化の違い、ファンの興味について、メディアの伝え方について、日本の産業である車とモータースポーツのかかわりなど、さまざまな角度から日本のモータースポーツについて意見が飛んだ今回のパネルディスカッション。多方面で活躍するパネラーたちの多くの意見は、今後の“日本のモータースポーツ”の行方に多少なりとも影響を与えたに違いない。
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