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BMW  MINI クーパーS(ATモデル)           レポート:佐野 弘宗        写真:前田 恵介
取材協力:ビー・エム・ダブリュー株式会社
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BMW  MINI クーパーS(ATモデル)
ボンネットのエアスクープとボディ同色グリルバーがクーパーSの証。グリルはオプションでクローム化も可能だ。
BMW  MINI クーパーS(ATモデル)
今回の取材車はオプションのボディ同色ルーフ&ドアミラーキャップを装着していた。ルーフとドアミラーキャップは標準ではホワイトかブラック。
BMW  MINI クーパーS(ATモデル)
ミニの最速グレードとなるクーパーS。オートマチック・トランスミッションはカタログ上ではオプション扱いとなり、各部の装備や仕様はMTと基本的に共通。
BMW  MINI クーパーS(ATモデル)
各部ディテールに専用デザインが多いクーパーS。センター出しとなるダブルエキゾーストのほか、給油口もレーシーなアルミとなる。
BMW  MINI クーパーS(ATモデル)
MINI最速のクーパーSに、待望の“ATモデル”が登場
 2001年(日本では02年3月)に発売されて以来、とどまるところを知らないニューミニ人気。まさしく爆発的ともいえる大人気ぶりはすでに、ニューミニを作った当のBMWですら予想もしていなかったレベルに達しているようである。当初、年間10万台という計画でスタートしたミニの販売台数も、昨04年の世界販売はじつに18万台を軽く超える規模にまで拡大している。昨年の日本での販売台数も前年比4.0%増1万3042台だという。昨年にコンバーチブルも追加されてモデル数がほぼ倍増したミニだけに、単純な数字だけを見ると「大人気という割には伸びが少ないのでは?」と思えなくもないが、じつはミニはデビュー以来、生産台数の拡大以上に需要が大きく、常にタマ不足気味の状態だという。

 現在の自動車生産工場というのは、たとえばミニならミニの全モデル(場合によっては種類が異なる多様なモデル)が共通のラインで混流生産されている。また、自動車の生産というものは、それこそビス一本を生産する末端のサプライヤーまでが一体となった巨大で複雑なシステムであり、またそのシステムを拡大するには膨大な投資が必要だから、「いまミニが売れているから」と、いきなり生産台数を2倍、3倍に増やすことなど不可能なのだ。それでも、BMWはホンの数年で、ミニの生産台数を年間10万台から18万台まで2倍近くまで拡大しているのだが、昨年のコンバーチブル追加もあって、ミニのウェイティングリストはなかなか短くならないのだという。

 そんな中、ミニの最速モデルであるクーパーSに待望のATモデルが登場した。ご存知の方も多いように、これまでのミニでは、自然吸気エンジンのONEとクーパーにのみ5速MTとCVT(無断変速オートマチック)が用意されていたが、スーパーチャージドエンジンのクーパーSは6速MTのみの設定だった。プーリーと金属ベルトで動力を伝達する一般的なCVT(ミニのCVTもこのタイプだ)が効率的に機能できるエンジントルクには、じつは限界がある。この種のCVTは一定以上のエンジントルクを受け止めるにはベルトを挟み込むプーリーの圧力を高めるしかないが、圧力を高めると抵抗が増えるいっぽうで「最も効率的なトランスミッション」というCVTのメリットが加速度的に薄れていくのだ。ベルト式CVTに組み合わせられるエンジンが世界的にも日産の3.5リッターが上限であり、その日産を除けばほぼ自然吸気2.0リッタークラスまでにとどまるのはそういう理由がある。

 逆の言い方をすれば、ミニももともと「クーパーSはMTのみ」と割り切っていたからこそのCVT採用だった……といえるかも。というわけで、170ps/22.4kg-mという強力なスーパーチャージドエンジンを積むクーパーSに新しく追加されたオートマチックは、既存の自然吸気モデルとは異なり、ギアがガッチリと噛み合うアイシン製の6速ATである。

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