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マツダ  プレマシー           レポート:佐野 弘宗        写真:望月 浩彦
取材協力:マツダ株式会社
※各写真をクリックすると拡大表示します
マツダ  プレマシー
写真は2.0リッターエンジンとスポーティなデザインをまとう20S。16インチのホイールは20Sではオプション扱いで、23Sに標準となるタイプ。このほかにグリルとテールランプが異なる20C/20Fというシリーズもある。
マツダ  プレマシー
新型プレマシーのインテリアも“ズームズーム”を謳い始めてから一気に品質アップしたマツダ車の例に漏れない。内装色がブラックで統一されるS系に対して、20Cと20Fの内装はベージュ。
マツダ  プレマシー
エンジンはお馴染みの2.0リッターと2.3リッターのMZR型。バランスシャフトを内蔵する2.3リッターのほうが静かでスムーズ。価格や税金を気にしないなら、プレマシーの走りを存分に味わえる2.3リッターがオススメ。
マツダ  プレマシー
クリアレンズのテールランプはS系。20C/20Fは一般的な赤いレンズのテールランプとなる。余裕のあるエンジン排気量と同等以上の機能を持ちつつ、価格帯はアイシスやラフェスタを下回る。素直に買い得だと感じられる。
マツダ  プレマシー
スライドドア+“ヨーロッパ基準”
 新しいマツダ・プレマシーは従来のヒンジドアとは一転して、スライドドアを採用してきた。マツダの開発陣によると、この2代目プレマシーは「最初からスライドドアありき」の商品企画だったという。この種のローハイトボディの2.0リッターミニバンは、初代プレマシーも含めてホンダ・ストリームにトヨタ・ウィッシュなど、セダンと同じリア・ヒンジドアが主流だったが、アイシス、ラフェスタ、そしてこの2代目プレマシーと、この1年ほどでこのクラスも完全にスライドドアが優勢となりつつある。この種のミニバンは小さな子どもを持つファミリー層がメインであり、各メーカーとも「休日はお父さん運転のレジャーだが、平日はお母さんが運転して子どもの送迎や買い物」という使用パターンを前提としている。確かにそういったパターンでは、狭い場所でもドアを開け放したままで子どもの乗り降りや荷物の出し入れができるスライドドアが圧倒的に使いやすく、どのメーカーの調査でも、スライドドアが人気なのだという。

 約5年ぶりのフルモデルチェンジとなったプレマシーで、スライドドアへの趣旨替えとともに注目したいのは、ボディサイズの拡大だ。新型の4505〜4555mmという全長は先代モデルより20cmほど長く、全幅1745mm(3ナンバーだ)は先代より5cm幅広く、そして1615mmの全高は3.5cm高くなった。初代プレマシーは「超コンパクトサイズの7人乗り」として全長は4.3mそこそこ、全高も1.6mを切るという小ささだったが、今度のプレマシーのボディは飛躍的に立派になった。

 もっとも、おそらく三つ巴のライバル関係となるアイシスやラフェスタと比較すると、新型プレマシーの全長と全高はトヨタとニッサンのちょうど中間に位置するから、現在の基準では取り立てて大きいとまではいえない。それでも全幅は5ナンバー枠を突破、全高も1.6mをオーバー……と「カベを超えた」という印象は強い。2種類あるエンジンもアクセラやアテンザでお馴染みの2.0リッターと2.3リッターとなり、これもまたライバルよりひと回り大きい。マツダとしてはこの新型プレマシーを、MPVの弟分としてアイシスやラフェスタ、ストリーム、ウィッシュはもちろん、イプサムやオデッセイの競合モデルとしても期待しているのだろう。この新型プレマシーもマツダ車の例に漏れず、ヨーロッパ市場での役割も大きい。日本市場だけを考えるなら、全幅1.7m未満という5ナンバー枠は死守(もしくはアイシスのように2種類のボディを用意)したはずだが、あくまでヨーロッパでのポジショニング(と法規上の枠組みよりクルマとしてのバランス)を優先するあたりは、良くも悪くもマツダらしい。

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