能ある鷹は爪を隠す
いよいよRS4が上陸した。アウディが満を持してリリースするウルトラ・ハイパフォーマンス・セダンだ。羽根がついたり派手なエアロが付いたりしていないところがいかにもアウディで、あくまでも品の良さのなかに、その性能を包み隠そうとしている。だから、RS4だけを単体で見ると、「ちょっとイカツイ感じのセダンだな」程度の印象しか持たないかもしれない。まさか、このボンネットの中に420馬力を発揮する4・2リッターV8ユニットが収まっていようとは・・・。
とはいえ、S4と比べるとその差は歴然。大きく張り出したオーバーフェンダー、そこにピタリと収まる19インチホイールと255/35R19サイズのハイパフォーマンスラジアル。フロントホイールのスポーク越しに見えるのは8ポッドキャリパーと異様にぶ厚いブレーキローター。フロントマスクには大きく口を開けたエアインテーク。テ−ルエンドには楕円の左右2本出しマフラー。さらによく観察すれば、楕円マフラーの中には2本の出口があり、一方がフラップで閉ざされている。そしてトランクリッドにさりげなくRS4のエンブレム。
他を威圧するためではなく、持てる性能を引き出すために行なわれたモディファイ。それがRS4のエクステリアデザインなのだ。
インテリアも同様だ。ドアを開けてまず目に入るのはサイドサポートの大きな張り出しを持つレカロ製バケットシート。楕円の小径ステアリング。その先に8000回転からレッドゾーンになるタコメーターと300km/hスケールのスピード。機能以外のデザインで言えばふんだんにあしらわれたカーボンパネルくらいのものだろう。
シフトノブの手前にある無印のボタン。これがスターターボタン。イグニッションキーをひねり、電源をオンにしたところでスターターボタンを押す。短いクランキングの後、低く抑えの効いたエキゾーストサウンドが吐き出される。
抜群のホールド性を持つバケットシートに体を沈め、クラッチを踏んで一速に。アクセルを軽く開けてやると意外なほどのフリクションの少なさでエンジンが反応する。クラッチミートは普通の乗用車とさして変わらない。別段重くも神経質でもない。











