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試乗レポート   

シトロエン
C6

レポート:森口将之
写真:吉田宏隆
試乗ステージ:箱根周辺

【 シトロエン C6 】

全長×全幅×全高=4910×1860×1465mm、ホイールベース=2900mm、重量=1820kg、駆動方式=FF、エンジン=3.0リッターV型6気筒DOHC [155kW(215ps)/6000rpm、290Nm(30.5kg-m)/3750rpm]、トランスミッション=6速AT、価格=682万円
シトロエン C6
シトロエン C6
短いリアオーバーハングと対照的に、フロントオーバーハングは前輪車軸から1124mmと長く、ゲルマンや国産プレミアムサルーンの流行スタイルを一蹴する。フレームをもたない長いサイドウインドウも印象的。古くはDSやSM、そしてCXあたりを彷彿させる唯我独尊的エアロフォルムは、往年のシトロエンファンを熱くさせるだろう。
シトロエン C6
複雑なリアセクション。ルーフラインから続くリアコンビランプはかぎ状にフックしてテールエンド上部を構成し、コンビランプ中央の稜線がそのまサイドパネルの端の張り出しになって、一段奥まったバンパーやトランク部を包むように垂直に下りている。実車を前にした豊かな立体感は、あまたのサルーンデザインの中で異彩を放つ。マフラーカッターの形もスポーティ路線とは一線を画したもの。

期待しない方が無理!

 自動車ジャーナリストとして外側から、ひとりのフランス車好きとして内側からこの国のクルマを眺めながら、今年は特別な年だと思わずにいられなかった。10月25日にジャパンデビューを飾ったシトロエンC6への期待の大きさが、発売前から想像以上のレベルだったからだ。

 1955年にデビューしたDS以来、ビッグ・シトロエンはフランスを代表する高級車であり続けてきた。エアロダイナミックなボディやオイル/ガス併用サスペンションなどのファクターがおりなす、アヴァンギャルドでエレガントというフランスらしい個性は、後継車のCX、XMにも受け継がれた。

 この間シトロエンはプジョーと合併してPSAグループの一員になったこともあり、前衛的・独創的なパーソナリティを弱めてきた。ところが21世紀を迎え、C3やC4といったCで始まるモデルが登場し始めると同時に、かつての個性がよみがえってきた。それが評価され、ワールドワイドでの販売台数は急速に伸びている。

 アイデンティティを取り戻しつつある個性派ブランドが、XM以来16年ぶりに送り出した、フランス車の頂点に立つフラッグシップ。車格こそ違うが、イギリス車ならロールス・ロイスのモデルチェンジに匹敵する出来事といっていいから(おおげさ?)、期待しないほうが無理かもしれない。

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