期待しない方が無理!
自動車ジャーナリストとして外側から、ひとりのフランス車好きとして内側からこの国のクルマを眺めながら、今年は特別な年だと思わずにいられなかった。10月25日にジャパンデビューを飾ったシトロエンC6への期待の大きさが、発売前から想像以上のレベルだったからだ。
1955年にデビューしたDS以来、ビッグ・シトロエンはフランスを代表する高級車であり続けてきた。エアロダイナミックなボディやオイル/ガス併用サスペンションなどのファクターがおりなす、アヴァンギャルドでエレガントというフランスらしい個性は、後継車のCX、XMにも受け継がれた。
この間シトロエンはプジョーと合併してPSAグループの一員になったこともあり、前衛的・独創的なパーソナリティを弱めてきた。ところが21世紀を迎え、C3やC4といったCで始まるモデルが登場し始めると同時に、かつての個性がよみがえってきた。それが評価され、ワールドワイドでの販売台数は急速に伸びている。
アイデンティティを取り戻しつつある個性派ブランドが、XM以来16年ぶりに送り出した、フランス車の頂点に立つフラッグシップ。車格こそ違うが、イギリス車ならロールス・ロイスのモデルチェンジに匹敵する出来事といっていいから(おおげさ?)、期待しないほうが無理かもしれない。










