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試乗レポート   

コブラ 

レポート:佐野弘宗
写真:菊池貴之
試乗ステージ:お台場

【 AC427SC 】

全長×全幅×全高=4341×1801×1305mm、ホイールベース=2415mm 車重(DIN規格)=1070kg、駆動方式=FR、エンジン=7.0リッター・水冷V8OHV、[335kW(455ps)/4500rpm]、トランスミッション=4速MT、車両本体価格=1680万円
コブラ  
コブラ  
SCお決まりのスミス社製の7連ゲージはレイアウトはもちろん盤面の字体までこだわり、またミラーもその取り付け位置をミリ単位で再現。シートにはスライドレールが備わり、カーペットやレザーシートなど、ひとつひとつのクオリティは素晴らしいレベルだ。ダッシュの右端には,今年でシェルビーコブラのレストア一筋35年と言うMikeMccluskey氏のサインが入っている。
コブラ  
まさに禁断の果実的な加速を見せる。元となるモデルのチョイスはもちろん、細部まで豊富なオプションを用意。本場アメリカではコブラを使ったレースも盛んだそうで、“自分なりのコブラ”を追求できるのもリプロダクション・コブラならではの楽しみだろう。

血の気の引くような加速

 このAC427SCのシャシーは、なんと本物のオリジナル・コブラと同じACエースのフレームを、ポーランド工場であのミグ戦闘機も手がけた職人の手でひとつひとつ仕上げたものなのだという。そんな珠玉のフレームに被せられるボディは、これまたオリジナルと同素材となるアルミニウム製、そこに新品(!)のフォードV8エンジンとこれまた新品トランスミッションを使っている。そのディテールへのコダワリはもはや“執念”というほかなく、忠実に再現されたボディラインはもちろんのこと、内装レイアウトやシフトレバー角度、エンジンルーム内の電装パーツの配列、さらにはビス1本1本のサイズや向きまで、とことんオリジナルを再現しているのだという。

 取材車は史上最強コブラの427セミコンペティション仕様となっていたが、オーダーによっては289エンジンやナローボディ、FIAボディといった歴代モデルはもちろん、さらにはオリジナルより高性能なビレットサスペンションやAP社製ブレーキ、ペンスキー製のサスペンションなども装着できるそうだ。

 このゴキゲンなAC427SCをチョイ乗り試乗した印象は、とにかく乗りやすく、そして意外なほど乗り心地がいいこと。450ps/65.0kgm(!)と聞いてビビッていた筆者だが、クラッチペダルも意外なほど軽く(絶対的には重いが)、とにかくエンジントルクがスゴイので1.2トンにも満たないボディは下手なクラッチワークでも軽々と動き出す。きちんと調整された新品のトランスミッションはこれほどスムーズなのだ。またそうとうにハードな設定のはずのサスペンションが、細かいショックを見事に吸収してまったく不快ではないのも、ひとつひとつのパーツがとにかくハイクオリティだからだろう。それよりなにより、前方が空いたスキにちょっとだけ味わってしまった加速力は、まさしく血の気が引くほどの迫力だった。これぞ禁断のコブラなのか。今回の試乗体験は一生の思い出になりそうだ。

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