燃費で元を取るなら12万km!
「日々の暮らしの中で、気軽に着こなす上質なシャツ」。メルセデス・ベンツのデザインセンターでディレクターを務めるハンス-ディーター・フュシックさんがEクラスを形容した言葉だ。彼の言葉を借りれば、英国製スーツで装うSクラス……というように、人々はクルマを選ぶことで、そのクルマが持つイメージも纏うことになるのだ。
いままでのEクラスが身に着けていたイメージといえば、仕事もソツなくこなしつつ、流行にも敏感で遊び方も知っている、いわゆる“ちょい悪オヤジ”が選びそうな高級車というポジションだった、と思う。ところが今回のマイナーチェンジで、新しイメージを持ち込んだニューフェイスがいる。最新のクリーン・ディーゼルを積んだ「E320 CDI」だ。“普段から上質なシャツを着こなす”いい男のなかでも、「E320 CDI」はインテリジェンスがチラッと見え隠れするようなタイプだ。
ハイブリッド車でもよく言われることだけれど、ディーゼル車を選ぶことで燃料代を節約できる……なんて考えないほうがカッコいい。いくら同クラスのガソリン車より20〜30%燃費がいいといっても、ディーゼルエンジンを選んで受けられる燃料代の差額は、1年1万km走ったとして年間で7万円程度(※)。「E300アバンギャルドS」より87万円高く、「E350アバンギャルドS」より31万5000円安いというE320 CDIの車両価格は、E300と比べて元を取ろうとすれば12万kmものマイレージを刻まなくてはならないし、E350と比べればバーゲンプライスといえなくもない。
だいいち、自他共に認めるちょい悪オヤジなら、「燃費で元を取る」なんてケチクサイことは言わないで、「知性を身に纏う」くらいに考えて欲しいところだ。
※ディーゼルの燃費が10km/L、軽油価格120円、ガソリン車の燃費が8km/L、ハイオクガソリン価格150円としての概算値。









