先代と寸分違わぬボディサイズ
新型カローラの基本設計の土台となったのは、2000年8月にデビューした先代の9代目カローラである。サスペンションなどの主要メカや2600mmというホイールベースも4410mmというボディ全長も(そしてもちろん5ナンバー枠いっぱいの1695mmの全幅も)先代と寸分の違いもない。同じプラットフォームを2世代ずつ使うのは歴代カローラの恒例といっていいが、1世代で6年というモデルライフは過去最長だったし、またボディサイズが拡大しなかったのも、今回の9代目から10代目へのモデルチェンジがカローラ史上初である。
プラットフォームは旧型のキャリーオーバーとなる新型カローラだが、全高を10mmローダウンしているから、室内容積は厳密にはわずかに縮小しているともいえる。ただ、リアシートを後退させることで室内長を25mm長く、そしてヒップポイントを下げてヘッドルームを確保しており、実際に座った感覚ではせまくなった印象はない。ヒップポイントが下がったことで少し足を投げ出すような着座姿勢になったのは、2000年前後のトヨタ車に典型的なアップライトパッケージから、「生真面目さ」という意味で少し後退したといえなくもないが、ここ数年来の背高パッケージブームの反動なのか、最近はふたたびセダン/ワゴンらしいスタイル重視の方向性にシフトするメーカーが多い。いずれにせよ、9代目でパッケージ革命を実施したカローラだけに、この新型でも大人4人までなら室内スペースにまったく不満はないが、リアシートバックがわずかに寝すぎた印象があるのは、弟分のベルタと似ている。レッグルームは十二分にあるだけに、ここさえ適切ならリアシートの快適性は格段に上がるのに……。
インテリアの高級感の演出は、さすが想定ユーザーのツボを得たセンスだ。この種の安価なモデルにも、ステアリングに前後リーチ調整が備わるのは昨今のトヨタ車の美点(欧州車と比較すると「やっとかよ!」の思いもあるけど)といっていいし、ダッシュ上面は厚めのソフトパッドが貼られ、センターコンソールのカップホルダーにも開閉フタがつく。サンバイザー裏のバニティミラーは左右両方についているし、その後ろのコンソールボックスは2階建てで、アームレストも前後スライド式……と「高級セダンや欧州車でよく見るあの装備」がテンコ盛りで、いろんな顧客のツッコミどころをあらかた封印しているのは上手い。……なんて言いつつ、あえてツッコミをさせていただくと、助手席の目の前にあるリッドがハード樹脂なのは惜しい(ここがソフトパッドだと飛躍的に高級感が上がる)し、インパネ中央のエアコンアウトレット開閉シャッター(先代の後期型にはあった)がなくなったのはさびしい。






