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試乗レポート   

ボルボ
V70 ブラックパール・エディション

レポート:編集部
写真:編集部
試乗ステージ:東北自動車道

【 V70 Black Pearl Edition 】

全長×全幅×全高=4720×1815×1490mm、ホイールベース=2755mm、重量=1570kg、駆動方式=FF、エンジン=2.4リッター直5DOHC(170ps/6000rpm、22.9kg-m/4500rpm)、トランスミッション=5速AT、価格=495万円
ボルボ  V70
ボルボ  V70
06モデルからベースグレードも格上のV70 2.4のエンジンを搭載し、30ps分の余裕が生まれた。2.4リッター直5DOHC・NAユニットは給排気とも可変バルブタイミング機構を装備。アイドリング時の微振動には意外に鷹揚だ。
ボルボ  V70
ブラックパール・エディションにはウイングタイプのロードキャリアが標準装備。取り付けベースとなるルーフレールは06モデルからV70全モデルに標準となった。05モデルはV70発売以来最大規模のアップデートが図られた。
ボルボ  V70
エステートとしての実力は850時代から定評がある。トノカバーを使う場合、荷室の高さは低めに抑えられるが、フラットに収納できる前後シートのおかげで長尺モノも余裕。

熟成をつづける定番エステート

 世界的大ヒットとなった850シリーズの後継モデルとして生まれたV70は、2000年1月のデトロイトショーでデビュー。日本には同じ年の 4月から導入されているから、登場からすでに6年も経っている。国産車のモデルサイクルが4〜5年程度と考えると、モデルチェンジの噂もなく、いまだ主力モデルとして君臨しているのは驚異的だ。

 その原動力になっているのは、欧州ならではの執拗なイヤーモデル制だろう。毎年秋に着実に進化とネガ潰しを重ねるボルボ車は、ステアリングを握るたびに明確な洗練をみせる。V70に話を絞っても、03年に4WDモデルの排気量が100cc上がって2.5リッターに、04年にはFFの低圧ターボモデルも2.5リッターに引き上げられ、05年にはエクステリア変更や、T-5シリーズに新開発2.4リッター高圧ターボを搭載、06年には、エントリーモデルのV70の2.4リッター直5も上位モデルと同じものに、高性能版のV70Rがカタログモデルになり、ルーフレールが標準、T-5スポーツにアクティブサスのFOUR-Cを装備…と話題に事欠かない。とはいえ、ボルボ・イヤーモデルの進化における本質は、もっと別のところにあるというのが、乗り比べた側の共通の感想ではないだろうか?

 気合いの入れようによっては、シャシーやサスペンションまでも一新するフルモデルチェンジ車は、確かに旧モデルとの大幅な違いを実現するが、従来あった魅力をトレードオフにしてしまうことも多い。常にテクノロジーの進化にさらされ、生産コストにがんじがらめの開発現場では、最新のスペックと熟成されたハードウエアだけが持ちえる魅力の両方を選ぶ余裕はなく、特に国産車などでは数値化できるスペックが優先されてしまうのが常だ。短命なモデルサイクルでは到達し得ないテイスト=持ち味に価値を見いだすボルボのようなメーカーは、今や貴重な存在といえる。

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