ゴルフより格上
「どうしてゴルフEosって名前にしなかったんですか?」 エーゲ海を臨むギリシア南部のリゾートホテルで、僕はその風景に似つかわしくないクソマジメな質問を、フォルクスワーゲン(VW)のデザイナーにぶつけていた。そりゃそうだ。ゴルフは誰もが認めるこのクラスのベンチマーク。ヨーロッパはもちろん、それ以上に日本でのブランドイメージはかなり高い。欧州ではトゥーランと呼ばれるモデルを、わが国ではゴルフ・トゥーランという名前で売っているように、ゴルフ入りのほうがイロイロ有利なはず。
でもデザイナー氏は「マッテマシタ」とばかりに、最初の質問に瞬時に答えてくれた。
「Eosはゴルフとパサートの中間に位置するモデルだ。だからゴルフという名前はつけなかった」
そういいつつも、Eosと入れ替わるようにゴルフ・カブリオレは消滅したし、「われわれはこのカテゴリーでは後発なので」というセリフは、プジョー307CCやルノー・メガーヌ・グラスルーフカブリオレ(GC)をライバルとして認めているようなものだ。
それでもゴルフEosにしなかったのは、プジョーやルノーだけでなく、格上のBMWやアウディのお客さんも取りたいという思惑があるようだ。
Eosには5種類のエンジンが用意され、日本へはガソリンの2リッター直列4気筒ターボと3.2リッターV型6気筒が輸入される予定。プラットフォームはゴルフと共通だが、パサートも新型は同じモノを使う。そしてサスペンションはフロントがゴルフ用、リアがパサート用。理論的にはたしかに、ゴルフとパサートの中間だ。
「でもいくら理屈で説き伏せられてもねえ」と、ラテン系のクルマを愛する僕は思ったりするのだが、実車に接するとたしかに、ゴルフより上をめざしたことを、いろんな部分から受けた。












