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試乗レポート   

日産
エクストレイル

レポート:佐野弘宗
写真:吉田宏隆
試乗ステージ:伊豆モビリティパーク

【 20S 4WD 】

全長×全幅×全高=4590×1785×1685mm、ホイールベース=2630mm、車重=1490kg、駆動方式=4WD、エンジン=2.0リッター直列4気筒・DOHC [101kW(137ps)/5200rpm、200Nm(20.4kg-m)/4400rpm]、トランスミッション=CVT、価格=215万2500円

日産 エクストレイル
日産 エクストレイル

初代のマイナーチェンジ時に初めて採用されたポップアップステアリングを踏襲。操作はワンアクションで、スイッチを押しながらチルトレバーを手前にひいて跳ね上げるだけ。スノーボーダーやサーファーが、ブーツの着脱や仮眠をとる時などに活用するシーンが目に浮かぶ。

日産 エクストレイル

リヤショックアブソーバーの変更でサスペンションの張り出しを減らし、クラス最大の603Lを確保したラゲッジルーム。後席の大型アームレストは、スルー機構付き(Xグレード)。引き出し式のアンダートレイは、右側のみが標準装備となる。またラゲッジボードに4本のプレート(高さ5mm)を縦に走らせるなど、荷物が滑りにくい工夫も。

日本最優先で作られた

 仲間4人がしっかり乗れて、人数分のボードがしっかり積めて、ガンガン使えて、本格ヨンクで、価格は200万円――。初代エクストレイルの商品企画は最初からSUVだったわけではなく、そのスタート地点は「とにかく日本の若者が買ってくれるクルマを作れ!」だったという。日産のエンジニアたちは、日本全国のビーチやスキー場で約1000人(!)へのアンケート調査を敢行して、冒頭のような回答を導き出したんだそうだ。

 ハッキリいって、小型SUVとしては国産車では最後発に近かったエクストレイルだが、フタを開けてみれば既存のライバルをしのぐ大ヒットとなり、発売から6年間、SUV国内販売年間トップの座を1度も譲ることがなかった。聞くところによると、6年間でエクストレイルだけを3台も乗り継いだ人もいるそうだ。まあ、それは少し極端な例だとしても、エクストレイル自慢の様々な機能性が、少なくない“エクストレイルでなければならない人”を生み出したのは確かだろう。エクストレイルは日本のみならず世界中でヒットして、今や日産屈指のワールドカーである。とくに欧州市場では日本以上の販売台数を記録しており、新型でも台数だけなら欧州向けが最も多い。しかし、日産の担当エンジニアは「エクストレイルは今も、最優先市場は日本です」と断言する。

 …こうした背景を考えると、なぜ新型エクストレイルがこうなったのかが理解できる。エクストレイルは世界中の誰が見てもエクストレイルでなければならず、多くの支持者の心をとらえた初代のキーワードはひとつも捨てず、それでいて7年分の進化を盛り込んだと。とくに注目したいのは、ボディ全幅が初代のわずか20mmアップの1785mmに抑えられていることで、欧米市場の優先度が高いライバルたちが軒並み1.8mオーバーであることを考えると“日本最優先”という日産の言葉がウソではないことが分かる。日本の道路事情では全幅が1.8mを超えるかどうか…はひとつのカベだ。

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