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試乗レポート   

ボルボ
S80

レポート:斎藤聡
写真:北畠主税
試乗ステージ:長崎県

【 S80 3.2 】

全長×全幅×全高=4850×1860×1495mm、ホイールベース=2835mm、車重=1700kg、駆動方式=FF、エンジン=3.2リッター直列6気筒DOHC [175kW(238ps)/6200rpm、320Nm(32.6kg-m)/3200rpm]、トランスミッション=6速AT、車両本体価格=640万円

ボルボ S80
ボルボ S80

独創的なフローティングセンタースタックがリアシートまで伸びて、エクスクルーシブな雰囲気をさりげなく演出。ヒートシーターが備わるレザーシートは、エアコンを利用して冷気を送り込むこともできる。「CZIP」と呼ばれる車内の空気環境システムは、スウェーデンの喘息アレルギー協会の認定基準をクリア。

ボルボ S80

世界初の視覚情報提供システム「BLIDS(ブラインド・スポット・インフォメーション・システム」を採用。ドアミラーに装備されたカメラで、死角に侵入したクルマやバイクを認識し、ドライバーに警告する(V8およびV8 AWD TEに標準装備)。

もっともボルボらしいボルボ

 いま、欧州製プレミアムセダンのエクステリアデザインは、個性的である事に力を注いでいるように見える。そんな中にあって、新型ボルボS80は異質だ。よくよく見れば、面構成やエッジの出し方は入念に吟味されているのだが、不用なキャラクターラインを省き、威圧感を消し、スッキリとした清潔感のある印象を与えてくる。それでいて、どこから見てもボルボらしいデザインに仕上がっている。ボルボはフラッグシップであるS80を“スカンジナビアン・ラグジュアリー”と呼び、「北欧流の思いやりのある、優しい、贅沢なライフスタイルの提供」をコンセプトに据えて開発したという。それをそのまま形にしたのが、このデザインというわけだ。

 聞くところによると、いまアッパーミドルクラス・サルーンのユーザーの中には、派手さや強烈な個性を避け、シンプルで清潔感のあるデザインを求める人が増えている、という調査結果があるそうだ。つまり、エクステリアデザインで乗る人のキャラクターまでイメージさせるものを好む傾向が増えているのだという。ひらたく言ってしまえば、“さりげなく、品よく”ということなのだろう。

 いざクルマに乗り込めば、心地よい空間が広がる。北欧家具に例えられるボルボのインテリアは、厚手の、それでいてしなやかな本革シートの抜群の座り心地はもとより、フリーフローティングセンタースタック、北欧の雪景色をモチーフにしたダッシュボードデザインなど、オリジナリティ溢れるデザインで落ち着いたムードを醸し出している。一見シンプルに過ぎるのではないか、と思えたS80だが、長崎で行なわれた試乗会で、走るほどにその味わいが広がってきた。

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