| 試乗レポート |
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レポート:吉田匠
取材協力:ポルシェ ジャパン
試乗ステージ:モナコ&チュリニ峠
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【カレラ4S スペック】
全長×全幅×全高=4427×1852×1300mm、ホイールベース=2350mm、車重=1475kg(6速MT)/1515kg(5速AT)、駆動方式=4WD、エンジン=3.8リッター水平対向6気筒・DOHC(355ps/6600rpm、40.8kg-m/4600rpm) |
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ポルシェが4WDモデルを出した意味
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ポルシェが最初に世に出した911ベースの4WDモデルは、1987年の959だった。しかし959は、当時のポルシェの持つ先端技術のすべてを搭載したある意味でコンセプトカーのような存在で、生産台数は総計283台と少なく、プライスも当時の日本で数千万円という非現実的なものだった。
したがって、量産モデルとして911初の4WDバージョンといえるのは、89年モデルとして88年秋にデビューした911カレラ4ことコードネーム 964カレラ4だった。964というのはビッグバンパーを持つ930シリーズの後継モデルとして各部が大幅にモダナイズされたボディシリーズで、翌年には後輪駆動、つまり2WDのカレラ2が追加されるが、まずはフルタイム4WDのカレラ4が市販に移されたのだった。プラネタリーギア式のセンターデフによる前後駆動力配分は31:69の固定と、クルマの動的前後重量配分にほぼ等しい数値に設定され、電子制御多板クラッチによるデフロックが補助的に備えられていた。
ポルシェが964カレラ4で目指したのは、天候や路面状況に左右されずに高速を維持してグランドツーリングできるオールラウンドなGTであり、当時まだ200km/hオーバーの領域では完璧とはいえなかったリアエンジン配置による直進性を、4WDによって大幅に改善することにあったといっていい。
88年当時、私は南仏ニースで開かれた964カレラ4のプレス試乗会に参加し、高速での素晴らしい安定性を体感することができた一方で、タイトベンドの続くアルプスのワインディングロードを飛ばすと、強めのアンダーステアが顔を出すクルマであることも実感させられたのだった。964の次期モデルである993以降、カレラ4のセンターデフはビスカスカップリング方式に変更され、タイトコーナーでのアンダーステア傾向は大幅に改善されるが、ポルシェが4WDに込めた思いは、964カレラ4へのそれと基本的に変わっていないと思う。
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