ホント、良くできたクルマだなぁ、と改めて思う。2010年7月にお届けした海外試乗レポートで「小さいけれど、完璧にアウディ」というキャッチコピーを与えたが、それから約1年半後に登場した5ドアの「A1スポーツバック」を見ると、そうした思いがさらに強まる。3ドアでも5ドアでも、このA1というクルマには、心底そうした表現が相応しいと思えたのだ。
バルセロナから南東に行ったジローナで開催された試乗会では、ミュンヘンからのチャーター便が用意された。アウディのロゴ入りシートカバーが付けられたチャーター便でかの地に着くと、そこには試乗会のためだけのホールが建てられており、目の前には30台以上の色とりどりのA1スポーツバックが並べられていた。3ドアのA1のときもそうだったが、A1に対するアウディの意気込みは並々ならぬものだと感じる。
さて、A1スポーツバックの詳解に入る前に、既に日本でも販売されている3ドアのA1との違いについて触れておこう。まず当たり前だがドアが2枚増えたことが最大の違い。だが実は全長は3ドアと変わらない。どんな風にして全長を変えずにドアを増やしたかといえば、Bピラーの位置を240mmも前方へと移動して元々のフロントドアを短くすることでリアにドアを与えたわけだ。
しかも! 芸が細かいなと思えるのは、ルーフを80mm延長して後席のヘッドクリアランスを確保したこと。というわけでフロントドアが短くなり、ルーフラインが変わった。それでいて、生活感が滲み出て…とならない辺りが、さすがのアウディといえる部分だろう。