「ミニで雪上試乗…」、いっけんあまりイメージのつかないイベントだが、じつは今回が初めてではない。ミニのスタッフはどうも自分たちのクルマを雪道で走らすのが好きなようだ。思い起こせば、現行コンバーチブルの国際試乗会も雪の上。「Always Open!」をキャッチフレーズにオーストリアのグラーツ近郊で行われた。もちろん、屋根の開け閉めは各ドライバーに委ねられたが、この謳い文句を聞いて閉めるのに気が引けたのを思い出した…。
そして、今回も雪の上での国際試乗会が行われた。場所は冬季オリンピックが行われたことでも知られるオーストリアのインスブルック。ミュンヘンからクルマで2時間、アルプス方面へ南下した場所になる。クルマは当然クロスオーバーが中心。ミニ初の4WD車で雪のワインディングをスイスイ走る。日本ではクーパーSにのみ設定されるALL 4(“オール・フォー”は4WDモデルの名称)だが、本国にはディーゼルエンジンのクーパーDやターボ付きの同SDなんかにも組み合わされる。
さて、いよいよ雪上試乗だが、ここで雪上試乗の本来の意味がわかったような気がした。試乗車とは別に用意されたのは、ラリーモンテカルロの覇者ラウノ・アルトーネン氏が運転するクラシックミニでの同乗走行。つまり、ミニというクルマは昔から雪道に強いことをアピールするかっこうとなる。
クルマは90年代後半のクラシックミニで左ハンドルのMT。運転するアルトーネン氏に訊くと、彼のマイカーではなくこのイベント用にミュージアムから持ってきたらしい。
では、その走りはというと、不思議なほど安定した挙動で雪のワインディングを駆け下りて行く。ラリードライバーらしくステアリングをコジリながらブラインドに近いコーナーもアクセルを緩めず進入して行くから頼もしい。絶対的なスピードはそれほど出ていないのだが、それでも躊躇なく突き進むといった感じだ。きっと彼なりの安全領域を保っているのだろう。決して恐怖心を抱くことなく、心から楽しめた。う〜ん、まさにラリーモンテカルロのワンシーンである。