ぶっちゃけた話、ここ20年、フレンチコンパクトと言えばプジョーだったと思う。80年代後半の、見て美しく、乗って楽しいプジョー205に始まり、爆発的だったのは後継206シリーズ。まさに“走る子猫”としか言いようがないそれは、可愛く印象的なスタイルに、しなやかな足回りと軽快な直4エンジン、適度なユーティリティを持ち、プジョーのオシャレイメージもあって日本でのみならず大爆発した。
しかし、残念ながら現行207はテイストに慣れてないのも大きいが、デザインがやや過剰気味で日本人心理にそぐわないのと、サイズがワールドクラスになって少し心が離れた。素直で可愛かった“エリカちゃん”は大好きだったけど、やや過剰でゴージャスな“エリカ様”はちょっとなぁというところか。別に嫌いではないのだが。
そんな折りにふと出てきた2代目シトロエンC3。えぇ? こんなところに、僕の好みが育っていたとは…むかし目立たなかった隣のクラスの彼女が、いつのまにやらこんなに魅力的に! という感じだ。
昔からシトロエンのコンパクトは、フランス車らしく個性的で楽しかったが、質が若干低かったり、デザインが難解すぎて、今一つメジャー路線に乗れないところがあった。それが今回、憑き物が落ちるように分かりやすくなり、魅力的になっているのだ。もしや先代C3あたりから始まったプジョー&シトロエンの合同戦略が功を奏しているのか、プラットフォームの共有化などで、走りや素材のクオリティがワンランクもツーランクもアップしているのと、デザインや味付けがインターナショナル化されて非常に理解しやすくなっている。
これならプジョー207の良きライバルどころか、最新強力ジャーマン・コンパクト、BMW・MINIやVWポロにも十分対抗できるはず。その魅力を順を追って見ていこう。