「やっとか…」という言葉を発したくなるようが、ようやく新型カマロの販売が開始される。2002年の生産終了から約7年、映画『トランスフォーマー』からも2年少々という月日が経った。GMの破綻時には生産中止という噂まで流れただけに、難産であったことは間違いない。
そんな経緯もあり、スタイリングはすでに多くの人が目にしている。しかも、反応は思いのほかよく、早く実車が見たいというのが概ねの感想だ。もちろん、それにはタイミングも大きく関係していた。ライバルのフォードは68年型マスタングを、ダッジは70年型チャレンジャーを、それぞれオマージュにしたモデルを次々とリリースしたからだ。
そして生まれた新型カマロは、1967年〜69年の初代カマロをデザインのモチーフとする。初代カマロは64年のマスタングが「ポニーカー」と呼ばれ始めた頃に、それに対抗するカタチで開発された。なぜポニーカーと呼ばれたかは諸説あるが、順当に考えて“ボディサイズ”と思っていいだろう。フルサイズセダンが5.6mの時代にとって、4.7m前後のクルマは確かにポニーであった。
初代をモチーフにした新型カマロのスタイリングは、実に巧みだ。というのも、初代の要素は取り入れているものの、並べてみると分かるようにかなりオリジナリティに溢れているからだ。これが「68年型」と限定したマスタングとの大きな違いで、GMはカマロにヒストリカルな雰囲気を持たせながらも、“新しさ”を強調した。過去にもGMは「初代」と一括りに呼ばれるモデルに個性を与えてきた。カマロファンならお分かりだろうが、67年型の三角窓から69年型のフェンダーまで、細かく見るとけっこう違うのだ。