前編から続く>
新車ラッシュは物凄く、一番注目を集めたのは、王者スズキだろう。今までは「アルト」や「ワゴンR」、コンパクトカーの「スイフト」など日本車を拡大したものが中心だったが、今回はフェーズが一段階変わったようで、インド専用の“市場創成”モデルを持ってきたのだ。
実車として登場したのはスズキ初の乗用3列シートミニバン「エルティガ」。2年前に「R3」という名で出たコンセプトカーの進化形で、エルティガはR3のインドネシア語読みだが、最大のポイントは全長が4.2m台と短いのと、価格がおそらく60〜70万ルピー程度(約89万円〜103万円:掲載時レート)に抑えられること。ちなみにエンジンはお手軽な1.4リッターガソリンと1.3リッターディーゼル。
現状、インドではコンパクトカーで50万ルピー(約74万円)が売れ線で、100万ルピー以上は高級車になる。事実、売れ線ミニバンのトヨタ・イノーバは100万ルピー超えで、人気はあるけれど完全に高級車扱い。そこにエルティガは「安さとコンパクトさ」で新マーケットを創り出そうという狙いだ。
同時にSUVコンセプトのスズキ「AXα」も発表。これまたポイントは全長が4m以下であることで価格も抑えると見られており、見事にインド人の要求を満たしている。インドにおける自動車はまず「価格とサイズありき」。この勘所がスズキの強さのポイントなのだ。