歴史あるプレミアムブランドに対抗すべく、レクサスは積極的にハイブリッドシステムを採用してきた。IS、GS、RX、SC、LSのうち、ハイブリッドの設定がないのはISとSCの2車種のみ。残る3車種にはすべてハイブリッドモデルが設定されている。世界中を見渡しても、これほどまでにハイブリッド率が高いブランドなど他にはない。レクサスがいかにハイブリッドというものをアイデンティティの核に据えているかがよくわかる。
とはいえ、レクサス=ハイブリッドというイメージがいまひとつ訴求しきれていないように見えるのは、ハイブリッド専用モデルが無かったことに大きな原因がある。GSもRXもLSも、ハイブリッドはあくまで「ラインナップのなかの1車種」という位置づけであり、通常のガソリンエンジン車も用意していた。シビック・ハイブリッドやクラウン・ハイブリッドが苦戦し、プリウスとインサイトが飛ぶように売れる…そんな状況を考えれば、ハイブリッド専用モデルをもたないことが、ハイブリッドをブランド戦略の核とするレクサスにとって大きな課題だったのは間違いない。
そういう意味で、レクサス初のハイブリッド専用モデルである『HS250h(以後HSと表記)』は、メーカーにとってもユーザーにとってもまさに待望の一台と言えるだろう。実際、レクサスのディーラーには発売直後からHS目当てのユーザーが押し寄せ、月間500台という控えめな販売目標台数も手伝い、すでに長いウェイティングリストができている。8月上旬の段階で、納車待ちはすでに6ヶ月! 18日の最新リリースによると発売1ヵ月で約1万台! の受注を達成したというから驚きだ。HSよりもさらに長いプリウスの納車待ちや、エコカー減税など、強い追い風が吹いているとはいえ、395〜535万円という決して安くないクルマが飛ぶように売れているというのは、久々に聞いた明るいニュースである。