既にお馴染みのこの言葉は、2002年に登場した先代アテンザで初めて使われた。当時業績が苦しかったマツダは従来イメージからの脱却と市場でのブレイクを必死に模索。導き出されたのがその言葉でありアテンザだった。
その後マツダは新世代モデル群を続々と投入し、この6年で「ズーム・ズーム」の言葉を浸透させつつ見事に業績を向上。今やフォード傘下の高級車ブランド群PAG(プレミア・オートモーティブ・グループ)が事実上解体(アストンは既に売られ、ジャガー/ランドローバーはTATAへ、ボルボにも売却の噂あり)という状況とは裏腹に、業績優秀なマツダはフォードに強く信頼される立場にある。
現在のマツダ好調のきっかけを作ったアテンザの2代目登場はつまり、マツダのモデル群が一巡し再び新時代の幕開けを意味する。
それだけに新型アテンザの開発には相当に気合いが入った。マツダは既に「ズーム・ズーム」の言葉を昨年進化させ現在「サステイナブル・ズーム・ズーム」を謳うが、新型のコンセプトもまた「ズーム・ズームのさらなる進化」と定めた。以前からマツダはプロダクトでデザイン、ダイナミクス、パッケージング、クラフトマンシップの4点を強調するが、今後はこれらを新世代基準に引き上げたい思いがある。その先鞭が新型アテンザだ。
アテンザをきっかけにモデル群を新世代にシフトするため、マツダは作り手であるエンジニアも新世代とした。世界中で高評価を得て実に131万台を越す成功作となった先代の主査を務め、現在は専務取締役である金井誠太氏は2代目の主査として、先代の開発にも携わった若干43歳の梅下隆一氏を指名。さすが取締役の直接指名だけあり梅下氏は二つ返事で主査を引き受け新型で指揮をとった。