ギャラン・フォルティス・スポーツバックは、4ドアセダンであるギャラン・フォルティスをベースにした5ドアハッチバックモデルだ。当時のライバルだった先代インプレッサが5ドアハッチバックからスタートし、後に4ドアセダンを追加してきたのとは順序が逆になるが、結果的に同じ商品構成となったのは興味深い。
5ドアハッチバックというと日本では今ひとつ盛り上がりに欠けるジャンルだが、欧州では根強い人気がある。当然ながら、スポーツバックは欧州をはじめとするグローバル展開を強く意識して開発されたモデルとなる。
では、日本で5ドアハッチバックに乗る意味はどこにあるのか? この点が、スポーツバックを語る上で重要なポイントになってきそうだ。4ドアセダンほどフォーマルでなく、かといってステーションワゴンほど大量の荷物は積めない。もちろん、ミニバンのような多人数乗車もできない。ある意味中途半端ともとられかねないジャンルにあえて乗る理由。疑問を解く第一の鍵はルックスにある、というのが僕の考えだ。
スポーツバックのルックスは若々しく、スポーティーだ。なかでもいちばんのアイキャッチ効果を発揮しているのがルーフからCピラーへと続くなだらかなライン。一歩下がって全体のフォルムを眺めると、ハッチバックというよりはクーペ的な色気さえ漂っていることに気付く。絶妙な傾斜と練りに練った複雑な面で構成したCピラーや、1枚の鉄板からプレスした継ぎ目のないバックドアも、スペシャリティーな雰囲気を高めている理由だ。
セダンベースのハッチバックは全長をセダンよりも短くするのがセオリーだが、スポーツバックは全長を15mm延長。その分をリアエンドのデザイン代に使うことで、クーペのような伸びやかなフォルムと美しいリアビューを実現した。セダン版であるフォルティスでは2Lターボ+4WDを搭載したラリーアート仕様のみに与えられる「ランエボ顔」が、1.8L自然吸気+CVTモデルに採用されているのもスポーツバックの特徴である。