富士重工としては「お待たせしました!」、スバルファンとスバル販売店にとっては「待ってました!」という思いが強いだろう。スバル初の自社開発7シーターミニバンである。まあ、スバル7人乗りとしてはすでに北米専用のB9トライベッカがあるが、国内販売はこれが初めて、“ミニバン”と呼べる純正スバルはこれが史上初だ。
初代オデッセイが発売されて、日本に本格ミニバン時代が到来したのは1995〜96年頃だから、スバルとてこれまで7シーターの企画や研究をして来なかったわけではない。実際、『エクシーガ』を名乗るスバルは、1995年の東京モーターショーに出展されたコンセプト「αエクシーガ」までさかのぼるが、あれもまさにツーリングワゴンのボディに3列シートを内蔵したコンセプトだった。続いて99年の東モにも再び全高1590mmという低いワゴンボディの6シーターコンセプト「エクシーガ」を、そして01年には全高1630mmの7シーターコンセプト「WX-01」を、スバルは出展している。しかし、当時のグループ企業だったGMの意向もあって、スバルはオペル・ザフィーラを「トラヴィック」として輸入販売したりもした。こうしてスバルのミニバン計画は「出ては消え……」を繰り返してきたのだ。
また、最近やっとビアンテの発売にこぎ着けたマツダの例からも分かるように、トヨタ、日産、ホンダに次ぐ4番手グループの規模では、(軽自動車以外の)日本専用モデルにはなかなか踏み切れない……という昨今の自動車業界の現実もある。3列シートの乗用車は日米欧の三極でそれぞれ定着しているが、そこに求められる機能はそれぞれで異なり、これだけ百花繚乱のジャパニーズ・ミニバンでも、そのまま国外で販売されているモデルは数えるほどしかないのだ。このエクシーガも日本専用である。エクシーガはスバル初の自社開発ミニバンであるとともに、軽自動車以外では唯一の日本専用モデル。エクシーガにスバルが込めた期待がどれだけ高いものなのかは、その事実だけでも痛いほど分かる。