予想はしていた。しかし想像以上だった。プリウス人気の、この過熱ぶりの話である。
これほどの支持を集めたのには、もちろんいくつも理由はあるはずだ。エコ意識の高まり。本当はそれが一番なら素晴らしいが、まあそこまではまだ至っていないだろう。しかし着々とそれが根付いてきていることも、また事実のはずだ。
経済的なクルマを求める気運は間違いなく高まっている。どうせ買うなら燃費の良いクルマをと思うのは誰でも当然で、そこにリーズナブルな価格のハイブリッド車が登場したのだから、食指も伸びるというものだろう。
しかし一番の理由は、今この時代に買う意味や価値のあるクルマだったということではないだろうか。先の見えない不景気に、誰もがモノを見る目を一気に厳しくした昨今。雰囲気や惰性では、もはやクルマなど買ってはもらえない。
けれど買いたいと思わせるもの、それだけの価値のあるもの、今のクルマに乗り続けているのとは明らかに違った世界を見せてくれそうなものであれば、まだまだクルマ、買ってもらえる。プリウス人気はそれを証明したのである。
このプリウスについては、事前にプロトタイプも乗ったし試乗会にも行ったし、実は更にインサイト、更には旧型プリウスも連れ立って、試乗車が用意されるや連夜、徹底的にテストを繰り返した。結果はと言えば、まず燃費は圧倒的だった。しかも思っていた以上に。ある程度想像はしていたが、実際の数値に圧倒されてしまったというのが正直なところだ。
ハイブリッドシステムは先代と同じTHS2ではあるが、そのポテンシャルはますます引き出されたということだろう。“ハイブリッド”と同じように括ることはできても、その中身はすべて同じではない。そのことをプリウスは、走りと燃費で強烈に示している。