ホンダ・フィットとトヨタ・ヴィッツ。言わずと知れた軽とカローラ兄弟を除く単独車種販売ランキングのツートップで、一見“国民車バトル”のキムタクと福山雅治、もしくは例えが古いがアイルトン・セナとアラン・プロストのような超ガチンコライバルにもみえる。
ここ10年の戦績を見ると99年デビューのヴィッツは同年いきなりトップを奪取。その天下は3年続くが、01年デビューのフィットに02年からやられ続け、しかし05年のモデルチェンジで巻き返して再度3連勝。今年もヴィッツ12万1377台に対し、フィット11万6561台とギリギリで押さえ込んだ。でも今年はやっぱ昨年10月にフルモデルチェンジしたばかりのフィットが黙っちゃいないだろ!…ってなオセロも真っ青の星取りゲームの最中なのである。
しかし私に言わせりゃ「そんなのわかってない!」だ。フィットとヴィッツ、一見ベーシックな5ドアコンパクトのガチンコ勝負にも見えるが甘い甘い。両者は基本的な成り立ち、パッケージング、コンセプトが違いすぎる。
実は単純にデザインや乗り心地、走りで比べられる商品ではないのだ。ある意味、今後の日本人はどういうカーライフを選択し、要求するのか? もしくは日本のクルマ社会はどう変貌していくのかという、各メーカーが未来のカーライフのグランドデザインをどう描けるかの“思想競争”でもある。一元的な見方で真の勝敗は見えてこない。