先代のデビューから、ちょうど5年。輸入車の定番、フォルクスワーゲン・ゴルフがフルモデルチェンジで6世代目へと進化を遂げた。振り返ってみると、先代の通称ゴルフXについて私はかなり厳しい評価をしてきた。もちろん全面否定だったわけではなく、たとえば走行性能や内外装のクオリティについてはライバルを寄せ付けないものだと大いに感心していた。
しかし一方で、ますます大きくなってしまったボディサイズや、特に革新的とは言えず合理精神も薄まってしまったパッケージングなどには、ゴルフを名乗るクルマがこの程度で良いのかな? と感じていたことを隠すつもりはない。素晴らしい小型車であることは認める。けれど、これがゴルフである以上、この程度では納得できないぞと思っていたのだ。これはゴルフへの期待値の高さと、思い入れの強さゆえのことだと自分では思っている。モデルライフ後半になって投入された、TSIエンジン+DSGという走りと環境性能を劇的に飛躍させるコンテンツが無ければ、あるいはその評価は厳しいままで終わったかもしれない。
そんな目で見た新型ゴルフの第一印象は、とてもポジティブなものだった。今にして思えばそれはそれで魅力を感じないわけではないが、やはりちょっと浮ついた感じもするゴルフXと較べると、そのシンプルな直線基調でまとめられた外観は、とても清々しい印象をもたらしている。無闇にサイズアップしなかったのも良かった。安心してほしい。1790mmの全幅も、単に大きくなったドアノブの分である。頭に浮かんだのは“原点回帰”という言葉。新鮮味には乏しいものの、いかにもゴルフらしい安心感が、そこからは感じられるように思う。