| 試乗レポート |
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レポート:吉田 匠
写真:小川 義文
取材協力:ポルシェ ジャパン
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【2.7リッター・MT】
全長×全幅×全高=4320×1780×1290mm、ホイールベース=2415mm、車重=1340kg、駆動方式=MR、エンジン=2.7リッター・DOHC(228ps/6300rpm、26.5kg-m/4700rpm)、トランスミッション=5速MT、価格=577万5千円 |
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ミドエンジンを採用する意味
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オープン2シーターのボクスターは1996年秋、その1年後に登場する空冷エンジンの新型911、コードネーム996と前半分の構造を共有し、911よりひと足早く水冷水平対向6気筒エンジンをミドシップに搭載してデビュー、そのコードネームは986だった。それはエンジン排気量が911より小さく設定されていることもあって、ポルシェのラインナップのなかでは911に続くスポーツカーのセカンドラインというポジションにあるが、販売価格帯からいうと、その位置づけは正しい。だがその一方で、ミドエンジンというレイアウトを考えると、ボクスターはリアエンジンの911よりもスポーツカーとして一段とピュアなクルマだということができる。
フォーミュラに代表される純レーシングカーは、ごくごく一部の例外を除いてほぼ100%ミドエンジンを採用しているが、その理由はいうまでもなく、コーナリングを中心とするクルマの運動性能を高めるには、ミドエンジンが最適のレイアウトだからだ。実際、リアエンジンの911が狭いながらもリアシートを備える4人乗りなのに対して、コクピットの直後にエンジンを搭載するボクスターは2人乗り。より高度な走りの性能を得るために実用性を犠牲にしているのだ。
ポルシェのスポーツカーメーカーとしての歴史のなかで、常にその主軸となってきたのは2プラス2座のキャビンを持つリアエンジンの356と911だったが、その節目にはミドエンジンのモデルが存在した。まず1948年にポルシェの名を持つ最初のスポーツカーとして産声を上げた356ナンバーワン・ロードスターからして、VWビートルのエンジンを前後逆さにしてミドシップに搭載したミドエンジン2シーターなのだった。
それはおそらく、かのフェルディナント・ポルシェ博士の長男で、ポルシェ・スポーツカーの生みの親であるフェリー・ポルシェが、まず最初にVWのエンジンを使った最もピュアなスポーツカーを造ってみたかったからだと推測できる。実際このナンバーワン・ロードスターは当時、フェリー自身の操縦で地元のレースに出場、見事優勝を果たしている。
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