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カービュー マーケットウォッチ(2006年8月度)

 自動車総合サイト「carview.co.jp」を運営する株式会社カービュー(本社:東京都中央区、代表取締役:松本 基)は、社団法人 日本自動車販売協会連合会が公表する「月間登録台数ランキング」をもとに、日本国内における自動車マーケットの動きを独自分析する。

3/5ナンバー国産乗用車市場は14カ月連続の前年割れ

軽自動車は8カ月連続プラスで年間記録更新へばく進中!

 日本自動車販売協会連合会(自販連)、全国軽自動車協会連合会(全軽自協)、日本自動車輸入組合(JAIA)が発表した8月の販売台数データからマーケット概況をチェックしていこう。まず3/5ナンバーの国産乗用車は全体で17万2179台(日本メーカーブランドのみ)となり、前年同月比は92.4%。数字自体は前月よりやや改善が見られたものの14カ月連続のマイナスで、1~8月の前年同期比も93.1%にとどまっている。ナンバー別前年同月比では3ナンバーの普通乗用車が99.5%、5ナンバーの小型乗用車は89.1%で、依然として5ナンバー小型乗用車の低迷が続いている。

 メーカー別では前月同様、三菱、スズキ、ダイハツ以外は前年割れとなり、日産とホンダはともに前年同月比78.4%と大幅なマイナス。特にホンダは7月に投入した5ナンバー3列シートミニバン「ストリーム」が3593台と月間販売目標5000台を大きく下回ったのが響いたようだ。ただこれはストリームだけの傾向ではなく、このところ3列シートミニバンは全体的に低調。月間ランキングには4位「トヨタ エスティマ」、5位「日産 セレナ」、6位「トヨタ ウィッシュ」、7位「ホンダ ステップワゴン」と4車種がベスト10にランクインしているが、今年1月にモデルチェンジしたエスティマ以外は、前年同月比もしくは前年同期比がマイナス(ステップワゴンは両方ともマイナス)なのだ。3列シートミニバン全体では前年同月比81.4%と2ケタのマイナスで、前年同期比も91.4%。販売台数で言えば、5万7000台強も減っている。稼ぎ頭の5ナンバーコンパクトカーと3列シートミニバンの不振。3/5ナンバー国産乗用車の復調にはまだまだ時間がかかりそうだ。

 一方の軽自動車市場はトップメーカーのスズキは前年同月比が95.1%とマイナスとなったが、6月に発売した「ステラ」が好調のスバルをはじめ、他メーカーは好調をキープ。乗用車合計は9万4511台で前年同月比は108.3%と、これで8カ月連続のプラスとなった。商用車を含めると12万6833台となり、8月単月としては過去最高を記録した。1~8月の全軽自動車累計では前年同期比4.6%アップの137万1180台。年間では初の200万台突破も視野に入っており、3/5ナンバーの国産乗用車とは好対照の勢いを感じさせる。

 また輸入車のうち海外メーカー製乗用車は1万5083台で、前年同月比96.9%と前年を下回ったが、1~8月の累計は15万9533台で前年同期比101%とほぼ前年並みで推移。ブランド別のランキングではBMWが前年同月比95.4%とマイナスになったものの2カ月ぶりにトップとなり、2位VW、3位メルセデス・ベンツと相変わらずドイツ御三家が上位を占めた。

ココも気になる! その1 

待望のレクサスLSが登場!08年には全トヨタで980万台を目指す

 9月19日、レクサスのフラッグシップモデルとして「LS」がデビュー。今後、アメリカを皮切りにヨーロッパやアジアで発売され、全世界市場での販売目標は年内2万台としている。このうち1万台を日本で販売する予定で、すでに9000台を超える予約オーダーを獲得。これまで低迷が続いていたレクサスだが、一気に挽回しそうな勢いだ。トヨタ単独では前年同月比99%、前年同期比98.2%と、国産乗用車市場全体が14カ月連続で前年を下回るなか、なんとか前年レベルをキープ。10月には主力モデルの「カローラ」がモデルチェンジするだけに、苦戦する他メーカーを尻目にさらにシェアを伸ばすことは確実だ。

 今後、国内の主力生産拠点のひとつ、高岡工場の刷新を軸に、海外工場とのリンク生産により稼働率を高めるなど、生産効率のアップを図る予定。さらにグローバルモデルをフル活用する一方で、新興市場向けなど地域専用モデルを組み合わせ、08年にはトヨタグループ全体で世界市場980万台の販売を目指すという。日本国内ではすでに圧倒的な強さを誇るトヨタが、世界市場でもGMを抜いてナンバー1の座を獲得する日がそう遠くないのかもしれない。

ココも気になる! その2

メルセデス・ベンツが前年同期比111.6%と好調をキープ!

 国産乗用車市場の不振が続くなか、海外メーカー製乗用車は前年同期比101%と堅調だ。BMWは昨年3シリーズのセダンがモデルチェンジ直後でよく売れたこともあり、8月単月は前年同月比95.4%と落ち込んだが、前年同期比はVW、メルセデス・ベンツ同様プラスとなっており、ドイツ御三家人気は健在といったところだ。なかでもメルセデス・ベンツは昨年後半に「Sクラス」と「Mクラス」をモデルチェンジし、今年1月には「Bクラス」、3月には「Rクラス」を投入。さらに9月には「CLS」や「Eクラス」をマイナーチェンジするなど積極的にニューモデルを展開し、前年同期比111.6%とドイツ御三家のなかでもトップの伸び率を達成している。

 特にEクラスのマイナーチェンジでは新開発3リッターV6ディーゼルターボを搭載した「E320 CDI」をラインナップ。来春には発売される予定の「レクサス LS ハイブリッド」に先手を打ったのが特徴だ。とはいえ、このE320 CDIも現在の日本の「新長期規制」と呼ばれる排ガス規制をクリアしていない。今回は一定台数の販売であれば規制クリアに2年間の猶予を与えるという輸入車への特例措置を用いて導入されているのだ。もちろんメルセデス・ベンツはアメリカ仕様に導入したブルーテックと呼ばれる新技術で、新長期規制クリアをもくろんでいる。プレミアムクラスでももはや環境性能は無視できないだけに、今後のプレミアムエコカー対決に要注目だ。