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カービュー マーケットウォッチ(2006年9月度)

 自動車総合サイト「carview.co.jp」を運営する株式会社カービュー(本社:東京都中央区、代表取締役:松本 基)は、社団法人 日本自動車販売協会連合会が公表する「月間登録台数ランキング」をもとに、日本国内における自動車マーケットの動きを独自分析する。

3/5ナンバー国産乗用車は15カ月連続のマイナス

軽自動車は9カ月連続プラスで「2極分化」の流れ止まらず!

 日本自動車販売協会連合会(自販連)、全国軽自動車協会連合会(全軽自協)、日本自動車輸入組合(JAIA)が発表した9月の販売データからマーケット概況をチェックしていこう。まず3/5ナンバーの国産乗用車は全体で27万3611台(日本メーカーブランドのみ)となり、前年同月比は90.6%。これで15カ月連続のマイナスだ。ナンバー別前年同月比では3ナンバーの普通乗用車が93.9%、5ナンバーの小型乗用車は89.5%で、5ナンバー小型乗用車は前月と同レベルだが、3ナンバー普通乗用車のマイナス幅は5.6%も大きくなってしまった。

 メーカー別ではスズキ、ダイハツ以外は前年を下回り、トヨタを除く日産、ホンダ、マツダ、スバル、三菱は2ケタの大幅なマイナス。日産、ホンダ、マツダ、スバルは1~9月の前年同期比も2ケタのマイナスと、いっこうに復調の兆しが見られない状況だ。とはいえ9月19日に発売されたレクサス待望のフラッグシップ「LS」は429台と、ほぼ月間販売目標1300台ペースを確保し、発売後1カ月で受注は約1万2000台を達成。今すぐオーダーしても納車は来年2月以降という好調さだ。また7月にモデルチェンジした「ホンダ ストリーム」も9月は1万187台で月間販売目標5000台の2倍強となるなど、新型車種は目標を上回る売れ行きだ。10月は「三菱 パジェロ」、「トヨタ カローラ&オーリス」、「ホンダ CR-V」とニューモデルが相次いだだけに、復調のきっかけとなることが期待される。

 次に軽自動車だが、乗用車だけを見ても、13万7747台で107.3%と9カ月連続のプラス。商用車を含めた全体では18万4156台(前年同月比105%)となり、前月に続き、単月で9月の過去最高を記録した。ただスズキは軽自動車減産の影響か、2カ月連続で前年同月比がマイナス。メーカー合計でも2カ月連続でダイハツに抜かれた。そのダイハツは10月5日にモデルチェンジした「ムーヴ」がモデルチェンジ直前の9月も前年同月比130.7%となる1万4210台も売れるなど絶好調。9月時点の累計でスズキとの差が1万7062台あるが、新型ムーヴも順調な立ち上がりといわれているだけに、年間(1~12月)は難しくても、年度(4~翌3月)では悲願の「軽自動車トップ」もかなうかもしれない。

 また輸入車は海外メーカー製乗用車が2万4398台で前年同月比96.5%。前年同期比では100.4%と前年を上回っているが、単月では3カ月連続のマイナスだ。乗用車ブランド別ではメルセデス・ベンツが5807台で1年ぶりにトップとなり、2位は4811台でBMW、3位は4416台でVW(フォルクスワーゲン)とドイツ御三家は好調をキープ。同じドイツ車でもアウディが前年同月比74.8%(1700台。輸入車月間ランキング4位)と5カ月連続のマイナス、ボルボも96%(1253台。同5位)で9カ月連続のマイナスと、中位メーカーは苦戦している。

ココも気になる! その1

eKワゴンがモデルチェンジで復活!これで三菱が上昇気流に乗れるか?

 三菱がリコール隠し問題で大打撃を受けたのは2004年。この年の年間合計の前年比は3/5ナンバーの乗用車57.5%、軽自動車75.8%と大きく落ち込んだ。しかし昨年、約29カ月ぶりの新型車となる「アウトランダー」が好調に推移し、3/5ナンバー乗用車は100.3%と、なんとか下落傾向を食い止めた。ただ軽自動車はニューモデルもなく95.1%と苦戦が続いていた。そこで今年は1月に斬新なデザインを採用した「i(アイ)」を投入。さらに9月13日、主力モデルの「eKワゴン/eKスポーツ」をモデルチェンジと攻勢に出た。ところがアイはデビュー当初こそ月間販売目標5000台を上回る売れ行きだったが、4月以降はやや伸び悩んでしまう。

 それだけにeKワゴン/eKスポーツの出足が注目されたが、発売2週間で6329台の受注を集め、9月単月では新旧含め1万711台となり、軽自動車月間ランキング4位(前月16位)にジャンプアップした。新型の受注内容はeKワゴン88%、eKスポーツ12%。eKワゴンでは軽自動車初の電動スライドドア装着車、MSとGSが62%と好評を博している。これで9月は3/5ナンバー乗用車、商用車、軽自動車を合わせたブランド別合計でも6位(前月8位)にアップ。このまま上り調子となるか、今後も要注目だ。

ココも気になる! その2

ニューモデル積極的投入で6年連続年間トップを狙うVW!

 昨年6月に輸入車ブランド初となる累計輸入台数100万台を達成するなど、常に日本の輸入車マーケットをリードしてきたVW。年間販売台数でも5年連続のトップ。主力モデルの「ゴルフ」は11年連続トップと、日本における輸入車No.1ブランドとして確固たるポジションを築き上げている。今年も1月に「ジェッタ」、3月に「パサート」、8月に「クロスポロ」と積極的にニューモデルを展開。さらに「ポロ」に1.6スポーツライン、1.4トレンドラインを追加し、「トゥアレグ」をマイナーチェンジするなど既存モデルにも着実にテコ入れ策を打ってきた。それだけに9月時点の乗用車累計で4万1360台とトップを堅持、前年同期比も105.4%と好調そのものだ。VWは本国ドイツをはじめヨーロッパでも好調で、1~6月の上半期では12.7%アップの286万6000台を記録している。

 この勢いに乗って、10月にも装備を充実させながら価格を引き下げたポロ1.4コンフォートラインを追加。そして話題のクーペカブリオレ「Eos(イオス)」を日本デビューさせるなど、あくまでも積極的だ。特に5分割式電動リトラクタブルルーフシステムを搭載したイオスはVWの新しいイメージリーダーカーとして要チェック。ヨーロッパでは今年5月の発売以来、9月までに1万5946台も売れているだけに、日本でも大いに期待できそうだ。